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「“旅がキャリアになる”を当たり前にしたい」SAGOJO創業者3名に訊く、「旅×仕事」によって拡がる働き方の新たな可能性【後編】

2016.04.28

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「スキルと情熱を持った旅人の価値を向上させ、自由な働き方が出来るように」そんな想いを持った3名の“旅好き”が集まり、今年の4月4日に正式スタートしたすごい旅人求人サイト「SAGOJO(サゴジョー)」。事前登録した旅人の数は3,300人を記録するなど、その登録者の数から「場所に捉われない自由な働き方」への期待度が伺えます。

前編では、創業者3名の口から「SAGOJOを立ち上げた想い」を伺ってきましたが、後編では今後の展望について伺っていきます。

イモトアヤコさんのような人をSAGOJOから輩出していきたい。創業者3名が抱く、今後の狙い

— 現在、SAGOJOが取り扱う仕事はどういったものがメインなんですか?

:取材をして記事を書いたり、写真を撮影したりといったコンテンツ制作がメインです。ただ、今後はその幅を拡げていきたいと思っています。旅人が現地のマーケットを調査する仕事や日本酒を海外にPRするようなプロモーションの仕事、そして海外の商品を日本に輸入してくるバイヤーのような仕事も増やしていけたらいいですね。

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— 確かに企業からしても、海外に直接行って……というのは大変ですもんね。

清水:そうなんです。企業が海外に行くとなると多大な時間とお金がかかってしまう。なので、すでに現地にいる人や今後海外へ行く予定のある人のリソースを自由に活用することができたら、企業はもっとラクにマーケティング活動ができるし面白い取り組みもできるのかなと思います。

— 求人を見ていたら、公認会計士の求人を見つけたのですが、これはどういった仕事なんですか?

スガ:この仕事もコンテンツ制作なんですよ。具体的には公認会計士か税理士の資格を持つ人が旅をして、世界の会計士に会い、取材するという仕事です。掲載媒体の中心的な読者が会計士なので、「世界の会計士がどのような暮らしぶりをしているのか?」、「日本と世界の会計のルールはどう違うのか?」、「発展途上国の会計士はどんな感じなのか?」といったコンテンツを作成していきます。

:「旅」や「海外」という切り口は、どのジャンルにも組み合わせることができるので、コンテンツ制作という領域でも幅を拡げていけるようにしたいですね。そうすれば、巻き込んでいける旅人をどんどん増やしていけるのかなと。

清水:SAGOJOのユーザーは“旅が好き”という方々で、いろいろな経歴を持った人がいるんです。ライター・編集者はもちろん、会計士・プロギャンブラー・連続起業家・書道家・映像ディレクター・研究者などなど。こういったユーザー層の幅広さがSAGOJOの強みだと思っているので、“旅人”という切り口から、ユーザーのバラエティ豊かなスキルを活かしていければと思います。

— そういう色々なスキルやバックボーンを持った方々の集まりから、スタープレイヤーのような人が出てきたら面白いですね。

清水:そういった事例は作っていきたいなと思っています。たとえるなら、SAGOJOからイモトアヤコさんを生み出すといったイメージですね(笑)。

:たしかに、「旅が仕事になる」というイメージを持っている人は意外と少なくて。そういったスタープレイヤーを見せることで、「そういう生き方もあるんだ」と思ってもらえたらいいですね。

清水:一方で、僕たちは旅を仕事にすることを「当たり前」にするのも大きな目標にしています。仕事の裾野も広げていって、多くの旅人たちに使ってもらえるサービスにしていきたいですね。

旅をした経験が「キャリアの空白期間」になるのはおかしい。働きながら旅をする選択をもっと当たり前に

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— 日本の場合、会社員時代に長い期間、海外に行こうとすると退職するしかありません。結果、キャリアが断続的になってしまい、次の会社に入るのも難しくなるのですが、SAGOJOさんの話を聞いていると、その考えを壊していってくれるのかなと思います。

スガ:そうですね。1年や2年くらい旅をする選択が当たり前の社会になればいいなと思います。

:僕は逆に、長期間旅をした経験が「キャリアの空白期間」となってしまうのは何故なのかなと思っていて。その1年間がぼけーっと過ごしていただけ、というなら分かるんですけど、旅先でインプットした情報を自分なりの表現でアウトプットする。こういった旅をしている人は評価されて然るべきかなと。

清水:海外では、そうした経験が評価される仕組みがあるように思います。例えば、ギャップイヤー(もともとは、人生の節目の空いた期間を使って旅をするという意味。高等学校卒業から大学への入学、あるいは大学卒業から大学院への進学までの期間をあえて長く設定し、旅行や留学、ボランティア活動などを行う)という考え方がそうですよね。海外では当たり前だけど、まだ日本には定着していないだけなのかなとも思っています。

スガ:研究者にも「サバティカル」という仕組みがあります。これは「1年間休んでいいので、好きなところへ行って研究してください」という内容のもので、研究者の間では割と普通のことのようですが、これが会社員やフリーランスだと、なかなかそうはいきません。こういった働き方がもっと普通になっていけばいいなと思いますね。

「旅×仕事」によって拡がる働き方の選択肢。誰もが理想のキャリアを歩めるように

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— 確かに日本と比べて、海外は働き方の自由度が高いように思います。

清水:まだまだ、「働く」というと企業で働くイメージが強く根付いていると思うので、SAGOJOが企業に導入してもらうことによって、夢中になれる働き方を提案していければと思っています。

スガ:そもそも日本って、先進国の中でもあまりバックパッカーをしない国なんですよね。やっても大学生までだったりする。いわゆる、青春時代の通過儀礼のような形になってしまっているんですけど、ヨーロッパを見てみると全然違くて。

おじいちゃんやおばあちゃんがバックパッカーをしていたり、30〜40代のビジネスパーソンが会社を辞めて、1年くらい旅をしたりするのは普通のことのようなんですね。日本だと「旅は若い人たちがするもの」というイメージが強いので、そこを少しずつ変えていき、「ファーストキャリアが終わった後で旅をして、セカンドキャリアを始める」という選択肢を当たり前にしていければなと思います。

清水:あとは多くの人が自分のスキルを活かして旅をすることによって、世界の様々な問題に気づいてほしいなと思っています。問題とそれを解決できる能力を持つ人の出会いを増やせればそれはすごく社会的にも意義のあることだと思っていて、その役割をSAGOJOが担っていきたいですね。

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— 「旅は仕事の息抜きのためにする」という考えだったんですけど、お三方の話を聞いていて旅と仕事が一緒にできたらいいなと思いました。

スガ:ONとOFFといったように切り分けず、旅と仕事を一緒に考えられるようになると、両方の面白さがより引き出せるのではないか、と思います。

清水:仕事はお金を稼ぐために頑張って、プライベートはその分だけ遊ぶっていう考えも、もちろん楽しいとは思います。でも、その考え方だとどうしても仕事している時間がつまらないものになってしまう。それが1日8時間、これが40年続くとなると、すごく勿体ない。もう少し仕事とプライベートの境界線を曖昧にすることができれば、24時間ずっと楽しく過ごせるんじゃないかなと思いますね。

:「旅×仕事」の“仕事”を自分の理想のファーストキャリアにすることができれば最高ですよね。例えば、スガが良い事例だと思います。

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スガ:ぼくは大手の書店で企画やイベント運営をやっていたんですけど、5年くらい経ったときに「作り手になりたいな」という思いが芽生えてきて。もちろん、転職も考えたんですが、その時はそれほど転職したい企業が特になかったし、ナメた話ですが、なんとなく面白みに欠けるなあとか思っていました(笑)。それでそのとき、たまたま世界一周する予定の友人が身近にいたので、その流れに乗っかることにしたんです。「Biotope Journal」というプロジェクトを立ち上げて、そこで編集をしながら旅をすることにしました。

:そして帰国後にはフリーランスの編集者として活動していましたよね。自分の周りにも「編集の仕事をやりたい」という人は多いんですが、編集の仕事って経験者の求人ばかりで、なかなか転職しづらいんです。

でも、取材をして記事を書いたりすることが、個人の発信が簡単になった今の時代、とてもやりやすくなりましたよね。今なら旅の間の経験を自分のファーストキャリアとしてスタートさせるなんてこともできるんじゃないかと思っています。

清水:今は「旅をしながら仕事をする」こと自体が珍しいことなので、その経験自体にインパクトがあり、キャリアとしても面白いものになると思います。でも今後は、その母数を増やしていって、「旅をしながら仕事をする」ことを当たり前にしていきたい。もはや、「旅をしながら仕事をする」ことがスゴいことではない。そんなムーブメントを作っていきたいですね。

(終わり)

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