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スペインは若者の失業率50%以上!それでも、スペイン人が笑顔で働ける4つの理由。

2016.04.20

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こんにちは。このたび、WorkSwitchへ寄稿することとなりました、浦川俊平です。以前、スペインに在住していたということもあり、今回はスペインの人たちの「働き方」を紹介していこうと思います。

ヨーロッパ諸国の中でもスペインの経済状況は不安定だと言われています。雇用統計では、スペインの若者の失業率は50%以上と非常に高い数値にあるのです。そのような不安定さの中で不安を抱くことが全くないとは言い切れませんが、それでもスペイン人は笑顔で楽天的に毎日を過ごしています。

なぜ、このような経済危機にある中でスペインの人達は笑顔で働くことが出来るのでしょうか。スペイン人の仕事への考え方や行動、言動や社会の動きを見ていると笑顔でいられるワケは、大きく4つの理由にまとめられるのではないかと思います。

1. 問題をものともしない「思考回路のスイッチ」を持っているから

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私たち日本人が「スペイン人」と聞いて思い浮かぶイメージは、陽気な性格を持った人達といったイメージではないでしょうか。実際にそのような人達が多く、スペイン人の陽気で大らかな思考回路は当たり前のように仕事観や働き方にも影響されています。

例えば、自分の仕事の中で突然、ミスや問題が起こったとします。日本人の場合は、「どうしよう・・・」と戸惑い、自分自身を責める人も多いはずです。そのミスが原因で更に焦ってしまい、転がるようにして失敗が続いてしまう人もいるでしょう。そして落ち込んでしまい、ミスに関して引きずってしまう人もいるでしょう。

しかし、スペイン人からするとそのようなことは、ほとんどありません。同じ状況下に置かれた時にそのミスや問題を、自分に起因する問題とは捉えないという驚きの考え方を持っています。「そのミスは自分が起こした問題ではない、むしろ、いつも通りに仕事をしていたにも関わらず、なぜこんなことが起こってしまうのか。」といった考え方になるのです。

一般的に見ると、この思考は迷惑のように思えます。しかし、これは深く問題を考えすぎないこと、それよりも、どうやって対処していくのかという思考の切り替えをするスイッチの役割をしています。更に、スペイン人は問題が起こったとしても、何とかなるという自信があります。冷静に対処しながら、その時の状況に任せるという考え方があるのです。

2. 仕事に対する考え方が日本と違うから

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真面目な日本人の働き方は、勤める会社や自身の仕事に対して良い評価を残すことがあります。時間をかけ長い時間働くことで会社やクライアントへの貢献度を高めることが、評価を受けやすい基準となるからです。

しかし、私たち日本人が陥りやすいのが「なぜこんな長時間も働いているのか」と悩んでしまうことです。特に会社勤めの人は毎日会社へ通い仕事をして、家は寝るだけの場所だというサイクルを起こしやすいです。その繰り返しを続けすぎると、自分が何の為に働いているのかが分からないという人達が多くなっている現状があります。

一方で、スペイン人はそういう心情にはなりにくいと言います。なぜなら、スペイン人から言わせると仕事に対しての考え方が、「Vivir para trabajar o trabajar para vivir.(働くために生きるのか、生きるために働くのか。)」に集約されるからです。

日本人の私達は前者の考え方で仕事をする人が多いですが、スペイン人からすると後者の考え方が当たり前です。仕事の為に働くのではなく、自分の思い描くライフスタイルの為に働きたいと思う方が、人生を幸せに生きることが出来ると考えているのです。

3. 「ワークライフバランス」が世界2位であるから

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2つ目の理由でも取り上げたようにスペイン人は「生きるために働く」考えを当たり前のように持っています。その背景にはしっかりとした理由があります。

それは、OECD(経済協力開発機構)の調査によると加盟する36ヶ国中、スペインはワークライフバランス分野で世界第2位となっているからです。長時間の「労働時間」とレジャーや個人活動に専念する「余暇の時間」の2つの割合を見た場合に、スペインで働くフルタイマーの67%が1日の16時間強を余暇の時間に費やしているという結果が出ています。

一方、日本はワークライフバランス分野では世界31位です。長時間の労働時間は22.3%でランキング34位、余暇やパーソナルケアに充てる時間は14.9時間で19位となっています。

これを参考にすると日本人が、いかに仕事へ時間をかけているのかが数値から分かります。さらに一日の中で余暇に対する時間のかけ方も、スペインと比較すると2時間ほど少ないのです。

参考:Work Life Balance/OECD Better Life Index

4. 有給休暇の消化は当たり前!仕事と遊びにメリハリを付けているから

spain_05参照: Mail Online

OECDによる2015年の世界での有給休暇取得調査によると、スペイン人の有給取得は年間で22日、祝日の13日を合わせると32日も合計で休暇取得をしていることになります。一方で日本はわずか10日間だけと圧倒的に差が開いているのが分かります。

その背景には、私達日本人の心情である仕事を休むことへの後ろめたさがあります。仕事を長期間休むことで会社やクライアントに迷惑がかかるのではないだろうか、他の人が仕事をしているのに自分だけ休むのは迷惑なことなのではないかという、真面目な日本人の性格が表れているのではないでしょうか。

しかし、スペイン人の考え方からすると「なぜ休暇が与えられているのに休まないのか」という思考が一番にあるのです。休むことへの罪悪感よりは、労働者としての休暇が権利の一つであることであり、何ら当たり前のことであるということです。自分1人だけではなく周りも同じような考え方を持っている為に、批判的な目や疑問を感じることはありません。

むしろ、休暇を取る人に対して「しっかりと休んでこい。家族や恋人に対して奉仕をしてこい。」と背中を押してくれるのです。このことを比較すると、やはり周りの接し方や休暇への考え方の違いが大きいと言えます。そこに仕事を楽しくさせる秘密があると言えます。

スペイン人が思う働き方の考えは主に4つです。ここ数年で、スペインの首都マドリードを中心にスペイン人の仕事への生産性の意識が変わってきました。生産性を高めてしっかり仕事をする、遊ぶ時は徹底的に遊ぶというメリハリが以前よりも明確になっています。

無駄なストレスを避けながら極力溜めないことが、スペイン人が笑顔で働ける秘訣なのです。

(文章:浦川俊平)

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