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「マツコの知らない世界」にも登場した文具ソムリエール。夢がないって本当ですか?

2016.08.31

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かわいい文具。面白い使い方が出来る文具。そうした文具を教える仕事が「文具ソムリエール」。

大手雑貨店の文具売り場での仕事。それに加えて、文具ソムリエールとして「マツコの知らない世界」などTV番組への出演やウェブ連載を日々こなす菅未里(かん みさと)氏。

文具ソムリエールはあくまで副業。本業を充実させるために、もう一つの働き方を選んで両立させているのだ。

文具を通して見えてきた自分らしく働くことの意味とは?テレビ番組と同じ楽しい話しぶりで語っていただいた。

写真を撮られるのが苦手。それがきっかけで文具ソムリエールの道に

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— そもそも、文具ソムリエールって何ですか?

菅:私が勝手に作った肩書です(笑)。資格とかがあるわけではなくて、勝手に名前を作って、勝手に名乗っているんです。

私は見た目が綺麗だったり可愛かったり、格好良かったりというものが好きなので、こういう組み合わせにすると、使っているあなたが素敵に見えますよですとか、こうすると使い勝手が良いですよということを皆さんにお知らせしていくのが仕事です。

— 文具ソムリエールの活動を始められたのは?

菅:2013年からなので、もう3年になります。

— 文具ソムリエールとしての働き方に関しては、本業の大手雑貨店の方々は、どのように思われているのでしょう?

菅:頑張れっていう感じで応援してもらっています。たとえば会社に取材依頼がきてしまったときは、会社としては受けていないので私に連絡をくださったり、交通整理をしてくれます。

— 会社は協力的なんですね。

菅:はい。私も、文具ソムリエールとして得た知識や情報を会社に還元するように意識しています。たとえば、メディアに先に出る商品に関しては、情報を会社と共有して問屋さんからあらかじめ仕入れておくんです。在庫を確保して売り切れを防いだり、売り上げにつなげていくんです。

— なるほど。菅さんが先行して発信するわけですから、そのあたりの情報は会社としてもとても有益ですね。

菅:そうなんです。売り上げに貢献しているので、ひがまれたりもしないし、チヤホヤされることもないし。

— そういった文具ソムリエール的な活動をやろうと思われたきっかけは何でしょう?

菅:以前、私は、写真に写るのがすごく苦手だったんですね。SNSを始めても、自分のアイコンのところに写真を入れられなかったんです(笑)。

— こんなにたくさんのメディアに出演しているのに?怪しい…(笑)。

菅:その時、たまたま友人がすごくいい顔で写っているプロフィール写真があったんで、聞いたんですよ。どういうシチュエーションで撮って、こんないい笑顔になったのかって。すると、市岡麻美さん(現:フォトディレクター)に写真を撮ってもらったということでした。

— その方との出会いがきっかけ?

菅:ええ。その方に写真を撮ってもらった時に、文房具が好きなら何かやったらって言われたんです。そして、サイトの立ち上げとプロフィール写真とか、セルフブランディングするなら、肩書があったほうがいいよねという話になって。そこから文具ソムリエールは生まれました。

でも当時は、インテリア売り場で働いていたんです。今の文房具売り場じゃなかったんですよ。

— そうなんですか!

菅:もともと文房具が大好きで、文房具の売り場に異動したかったんです。それでどうすれば異動できるんだろうって考えていた時に市岡さんに出会ったんです。雑誌とか出るようになったことが「この子は文房具が好きなんだ」ってアピールにもなって、部署異動させてもらえました。

— 雑誌に出て文房具好きがアピールできて、念願が叶ったわけですね。

菅:はい。文房具売り場に異動してからは、今度はここに居続けるために文具ソムリエールを名乗って活動を続けています。

文具ソムリエールが選ぶ!働き方を変える「コクヨ LIFE」

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— 働き方を変えてくれそうな文房具ってありますか?

菅:あるとしたらこれかな。ちょっと本来の使い方とは違う使い方なんですけれども、コクヨさんから出ている、「ジブン手帳 LIFE」です。

— ジブン手帳!

菅:ジブン手帳はDIARY・LIFE・IDEAの3分冊を組み合わせて本来使います。そのうち私はLIFEだけを文具年表とか、勉強に使っているので、全然違う使い方ですね。けれども、今流行っていますよね。

— あ、写せないページ(笑)。

菅:くだらないことばっかり書いているから(笑)。やりたいこととかを、ちょこちょこ書いてあって。★◎△◆卍▲◇〒☆とかはちょっと恥ずかしい。

— 恥ずかしいことを書くノートではないですよね(笑)。

菅:これは、自分の歴史を書いておくという使い方ができるんです。99歳まで書けます。

— 一生もののノート!

菅:自分の働き方を考えたいんだったら、何が必要か、何がやりたいのか、何を大事にしているかとか、そういうことがわかっていないと、多分働き方も考えられないんじゃないかなと。こういう自分史が全部一冊にまとまるのって、働き方を変えるきっかけになるはずです。

— これ、単体で売られてるんですか?

菅:手帳とスケジュール帳とセットで売っていますが、単体でも売ってます。コクヨのジブン手帳 LIFEって商品名です。

周囲の理解・目的を明確に・守りたいものを守る。この3つで自分らしく働ける!

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— その手帳も活用して働き方を変えた後、自分らしく働き続けるために、心がけていることはありますか?

菅: 3つあるかなと。ひとつ目は、周囲の理解を得ることです。

— 具体的には?

菅:自分がやりたいことがあって、一人でやろうとしても、一人でできることって、たかが知れてます。自分は何をやりたいのか。何でそれをやりたいのか。そのためには何が必要なのかを、自分の周りにいる人に話して理解してもらえないと、協力を得られません。

— 周囲の協力とは?

菅:私の場合は、文房具の売り場にずっと居続けたいから、文具ソムリエールをやってるんですけど、繁忙期を除いて本業は定時で退社しています。シフト制なので、引き継ぐことができる仕事は私より退社時間が遅い同僚にお願いをすることもあります。そういう時、同僚は快く引き受けてくれます。

— 同僚の皆さんの理解が重要ですね。

菅:そういうのも理解してもらえるには、何でそれをしているのか。何が必要なのかということを、周りに理解してもらうことが大切になります。日常的に残業がある職場の場合、それが伝わっていないと何であんなに早く帰ってんの、みたいな感じになるかもしれません。

だから自分がやりたいことをしたいのだったら、いきなり自分で突っ走るんじゃなくて、周囲の理解を得ることは絶対に必要だと思っています。

— どういうコミュニケーションの取り方をすると、周囲の理解を高められるのでしょう?

ダブルワークをしている人は、本業との相乗効果があればスムーズにいきます。そうでなくても、他の人が困っている時にちゃんと助けてあげれば、それで理解が深まるはずですよ。仕事でもプライベートの事情でも協力できることは協力します。

— 自分らしく働き続けるために心がけてきた2つ目はなんでしょう?

菅:それは、明確な目的を持つこと。自分は何がしたいのか、です。私は文具ソムリエールといって、メディアに出て文房具の紹介をしてますけど、別にやりたいのはそれじゃないんです。

本当にやりたいのは、先ほども話ましたが本業で文房具売り場に立つこと。文房具の仕事をしたいんです。だから「この人は文房具売り場にいたほうが会社の利益になるな」って、会社に思ってもらわなくてはなりません。

— すごいですね。戦略家!

菅:他にやりたいことがあまりない(笑)。

— 次、いよいよここで、おもろいネタがくるのかなと思いつつ3つ目を教えてください。

菅:プレッシャーを与えないでください(笑)。三つ目は、守りたいものはキチンと守ること。

— すごくシンプルですね。どういったものを守るのですか?

菅:例えば仕事でこれをやりたいというのが一番だけど、家庭はちゃんと守りたいというお母さんもいます。働いていてキャリアアップは目指していくけど、第一優先は家庭という方もいらっしゃいますよね。

だけど、一番守りたいものは何なのかというのがわかっていないと、仕事の目標ばかりに突き進んで、崩れていくんですよ。周りが。

— 周りというのは?

菅:例えばプライベート。結構やりがちなのが、例えば私の場合は文房具のことをSNSで発信していけばいいんですけど、あまりプライベートな部分を出してしまうと、それを攻撃されることがあり得ます。

— インターネットではありがちですね!

菅:例えば大事な恋人がいて、恋人の孤独を顧みずに仕事ばかりしていた結果、恋人を失うとするじゃないですか。失ってから一番守りたかったものが恋人だったと気づいたとすると、大切なものを失った喪失感から仕事のほうもうまくいかなくなって、何もかもがダメになってしまうかもしれません。

だから、一番守りたいモノをはっきりさせておいて、そこは絶対に犠牲にしないことが大切なんだと思っています。

守りたいものが恋人でもいいし、自分の地位、プライド、収入、なんでもいいと思います。ただし、何を一番守りたいかを明確にしておかなければ気づいた時に自分の周りに何も残っていない状態になるのではないでしょうか。

夢も自分らしさも実はわからない。でも、やりたいことでお金を稼げる今が一番!

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— 自分らしく働くって、菅さんにとっては何でしょう?

菅:自分らしさがよくわかっていないんで(笑)。でもやりたい仕事ができればいいかなって思っています。

— それです!

菅:やりたいことをやって、それでお金が稼げて生活ができたら、こんなにおいしい話なんてないでしょ。

— 説得力があります!

菅:あわよくば感はすごいですけど(笑)。好きなことをやって稼げて、大好きな文房具をそのお金で買えたら、自分らしく働けているなと感じます。

— すべての中心に文房具があるということですね!最後に今の夢を教えてください。

菅:夢は特にないです(笑)。

— え!面白いですけど、えっ?

菅:文房具の売り場にいられるのが、一番楽しいし、一番面白い。今は仕事に恵まれているので。

— と、申しますと?

菅:接客で実際にお客様とお話すると「実際はこれ、使いにくかった」とか「ここがもうちょっとこうだったらいいのに」と、生の声を聞けます。売り場の企画を打つこともできますし、仕入れも自分が決めていい枠があるので、その仕入れをどれにするかというのもできるし。

これ以上、何を求めるのかと言われると、思いつかない(笑)。

— すでにもう夢を実現してるということなんですね。周囲の理解を得つつ、自分が好きなことを中心に置く。でも、守りたいことはキチンと守る。それを踏まえて菅さんの働き方を目指していきます!

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