ITの活用で進む「地方創世」ベンチャー企業の参画が本格化

2015.11.30

近年、地域活性化のために「IT」を有効活用した事例が増えてきています。2015年7月24日には、地方創生を目的とし、IT系のベンチャー企業10社が一同に介し『熱意ある地方創生ベンチャー連合』を結成したことが話題を集めました。

「地方創生元年」とも呼ばれる2015年。日を追うごとにその勢いが加速度を増しています。

そこで今回は、ITの活用により地方創世を目指す、新しい取り組みの事例をご紹介します。

地方創生と新しいワークスタイルの実現:岡山県瀬戸内市

岡山県瀬戸内市では富士通エフサスの協力を得て、今年の8月からテレワークの実証実験を実施しています。テレワーク環境を構築するのは富士通エフサスとなり、クラウドサービス「Keystone」を活用します。

この実験の成果次第では、富士通エフサスは他地域への展開も検討しており、地方創生と共にICTを利用した新しいワークスタイルが実現・普及する可能性を秘めています。

この瀬戸内市の施策は、これから地方で暮らしたいと思っているフリーランスの方にとっても注目に値する内容です。

なぜならば瀬戸内市は移住希望者を募集するとともに、自治体などの地域コミュニティと連携し、住宅支援や就業支援までおこなってくれるためです。これにより仕事の問題も住居の問題も、一挙に解決することができます。

移住者は人材派遣会社や地場企業などの業務委託会社に在籍し、マニュアル作成やプログラミングに取り組むことになります。

対象者は都心部から瀬戸内市への移住希望者となり、IT関連業務の経験がある人が求められます。また、本プロジェクトには、ひと月あたり80時間程度の在宅ワークが求められます。

地方の活性化と新しいワークスタイル、その両方の可能性を秘めた取り組みが今、岡山県瀬戸内市から始まっています。

フリーランスが最も働きやすい島化計画:鹿児島県奄美市

クラウドソーシングの普及により、日本人の働き方にも多様性が生まれ始めています。

鹿児島県・奄美市発のプロジェクトは「フリーランスが最も働きやすい島化計画」と呼ばれ、クラウドソーシングサービスを提供する「ランサーズ」が事業を牽引します。

具体的な内容としては、奄美市内のフリーランスを5年間で200名育成する「フリーランスの育成」事業、あるいは5年間で50名のフリーランスの移住を実現する「移住支援」事業、他には子育てをしながら年収150万円を実現するフリーランスの育成や、年収300万円のフリーランスの育成などが挙げられます。

この計画を通じて奄美市は島内における雇用の創出や、人口減少などの問題解決を図ろうとしています。

「日本一のフリーランス島」計画の背景

奄美大島は、2015年7月現在の就航数は1日1便しか出ず、陸路での本州上陸は現状できません。仕事がなければ島外へ人口は流出し、かつ移住も見込めなくなります。

実際に奄美大島の人口は平成2年の8万人弱から比べて、平成22年時点で6.5万人程度にまで減少しています。

このような状況を受けて奄美市は、同島の産業の主軸に「情報産業」を据えて、隔絶された地方でも仕事ができるような環境を整えようと立ち上がったのです。それこそが「フリーランスが最も働きやすい島化計画」でした。

奄美市×ランサーズの取り組み

この計画を実現するにあたって、奄美市はフリーランスの支援窓口などを創設し、全国でも例を見ない行政方面からのフリーランスへのサポート事業を展開していく予定です。

また、同市は既存の市民たちのフリーランスへの理解を深めるため、情報発信に繋げるアクションも起こします。

さらに、現状超高速ブロードバンドが整備されていない地域があるため、このままではネット環境が命のフリーランスが住む土地としてはふさわしくありません。IT環境の整備も急務と言えます。

対してランサーズは奄美市に対して積極的にフリーランスの働き方講座などを実施するほか、同社の広報活動を利用して、奄美市の取り組みを全国的に紹介していくとしています。

最後に

今回ご紹介した事例は、現在進行している数多くのプロジェクトの一例でしかありません。

今後も企業と各自治体が連携し、地域創世に向けた取り組みが数多く生まれることになるでしょう。それにより、これまでは手の届かなかった数多くの地域の問題解決の糸口になる可能性を秘めています。

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