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社会人3年目が過ぎたあなたへ、凄腕人事が心からオススメする書籍10選

2017.02.24

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何一つ迷いを抱えず、順調なキャリア形成を進める人はまれでしょう。大小の違いあれど、誰もが悩みながらビジネスパーソンとしてのキャリアを歩んでいるはず。特に、社会人として一つの目安と言われる「3年目」を過ぎた方は、いろいろなことを考えるのではないでしょうか。

入社3年目で職位も徐々に上がり、責任ある仕事を任されることもしばしば。充実した日々を送りながらも「ここでこのまま働くのか?」「外に出るのがいいのか?」と、今後の方針を迷っている方もおられるのでは?

良質な書籍は、そんなあなたに大きなチカラを与えてくれます。

今回は、Wantedly Award 2015にて『Wantedly大賞』を受賞した株式会社モンスター・ラボの採用責任者・村上有基さんに選定を依頼。キャリアに行き詰まりを感じているあなたに向けた10冊を選定し、書評を頂戴しました。どの書籍から手にとっていただいても構いません、きっと大きなチカラになるはずです。

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【書籍 もくじ】
◯組織・社会・世界で生き抜くために
■山口絵理子/「裸でも生きる」
■曽山哲人/「最強のNo.2」
■佐藤優・石川知裕/「逆境を乗り越える技術」

◯国や社会の根本から考える
■阿部謹也/「『世間』とは何か」
■ベネディクト・アンダーソン/「想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行」
■藤田孝典/「下流老人 一億総老後崩壊の衝撃」
■藤野 英人/「投資家がお金よりも大切にしていること」

◯インターネットの歴史と最先端を知る
■伊藤 穰一/「ネットで進化する人類」

◯たまには笑って息抜きしよう
■川島小鳥/「未来ちゃん」
■ヨシタケシンスケ/「そのうちプラン」

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■山口絵理子「裸でも生きる」講談社

https://www.amazon.co.jp/dp/4062820641
途上国発ブランド「マザーハウス」の創業者兼デザイナーの軌跡を綴ったノンフィクション。等身大で飾らない著者の言葉に、読者から「人生を見つめ直した」「夢へ一歩踏み出した」などの声が寄せられた、心に響く一冊です。

〇村上さんのおすすめポイント
アジア最貧国であるバングラデシュでバッグ作りをする会社を立ち上げ、世界に通用するブランドに育て上げようと奮闘する山口絵理子さんの本です。約10年前に出版された書籍ですが、山口さんのことが本当に大好きで、一緒に写真を撮ってもらったこともありますし、懸賞で当たったサイン本も持っています(笑)。

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彼女は米州開発銀行でのインターンで投資業務を行なっていましたが、大きなお金が現地で実際にどう動いているか組織の中で実際に理解している人がいなかったといいます。「このお金は現地の人に本当に役に立っているのか?」という疑問から、「実際に現地に行って自分の目で確かめよう」というところからはじまり、その後は現地の大学院などにも通いながら自ら会社を立ち上げてしまうパワーが本当にすごいと思います。

「IT業界は、こういうもの」「ベンチャーはこう」「大企業はこう」と簡単にラベリングしがちですが、誰かがこう言ったからという話では二次情報、三次情報でしかありません。自分の目で確かめる、一次情報に当たるという姿勢はとても大事だと思います。モンスター・ラボの採用でも、きちんと自分で調べたり自分の頭で考えるスタンスを重視しています。

■こんな人にオススメ! 

生きることが辛くなっている人へ、勇気づけられたい人へ

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■曽山哲人「最強のNo.2」ディスカバー・トゥエンティワン

https://www.amazon.co.jp/dp/4799313118/
この本では、人事の視点を踏まえた自分の経験をもとに、“普通のサラリーマン”が会社の中で成長し続け、社会で突き抜ける“プロフェッショナルな人材”になる方法をまとめた。大きな視点でひとつ肝を言えば、素直さとしたたかさを持ち合わせた「最強のNo.2」になること。会社の中でのNo.2を目指すことではない。誰かにとって、「必要不可欠な存在になる」ということだ。メンバー、上司、経営者、つまり会社にとって必要な人になれば、社会にとって必要な人となる。ここでは、そういう人材のことを「最強のNo.2」と定義する。

〇村上さんのおすすめポイント
IT企業経営者の書籍は多くありますが、現場で働いている人が書いた書籍はそこまで多くないと思います。曽山哲人さんは現サイバーエージェントの人事担当の取締役で創業期から同社で活躍されている方ですが、前職は伊勢丹でありIT企業出身ではありません。文体も平易であり、業界の知見がなくともスムーズに読めます。仕事に向き合う姿勢、考え方、自身のキャリアと会社の方向性をどうすり合わせるか、そういった部分がすごく整理されていて今読み込んでも非常に面白いです。

■こんな人にオススメ! 

転職に迷っている人、新卒で会社に入ったばかりの人、
マネージャーとなって課題に直面している人、すべての人に

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■佐藤優・石川知裕「逆境を乗り越える技術 」

https://www.amazon.co.jp/dp/4847060725
苦境脱出のために必要なのは精神論ではなく、リアルな“技術”である。まさにその真っただ中にいる石川氏が、逆境を乗り越えてきた佐藤氏に生き残るために何が必要なのかを問いかける。今、苦境に陥っている人へのリアルなアドバイスが満載。

〇村上さんのおすすめポイント
佐藤優さん、石川知裕さん、ともに東京地検特捜部に逮捕された経験を持つ著者2人の共著です。極端な逆境に近い中で、マスコミの攻勢も浴び、世間的な非難も受ける。「自分は生きていても仕方がないのではないか」と思いつめてもおかしくないような状況ですが、その後佐藤さんは売れっ子作家になり、石川さんも政治活動に復帰できるよう大学院で政治学を研究しなおすなど研鑽を積んでいます。

ビジネスパーソンでも、一度レールから外れてしまうことはあると思います。そこから、何を捨てて何を拾うかを見極めて復活できるか否か。状況を悲観するのではなく、また「逮捕されたら人生終わりだ」と絶望するのでもなく、不屈の闘志で様々な発信をし続けて復活してきたお二人。新たな道を切り開くにはどうすればいいのか、HOW TO的な内容もありつつ、大きな視点で人生を見つめ直せる一冊です。

■こんな人にオススメ! 

いままさに逆境にある人へ
いまの状況が「最悪だ」と思っている人へ

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■阿部謹也「世間」とは何か

https://www.amazon.co.jp/dp/4061492624
古来から、日本人の生き方を支配してきた「世間」という枠組。兼好、西鶴、漱石らが描こうとしたその本質とは。西洋の「社会」と「個人」を追究してきた歴史家の視点から問い直す。

〇村上さんのおすすめポイント
仕事選びや会社選びでは「世間の評判」というものを気にすることもあると思いますが、「そもそも、その世間ってなんだろう?」と前提から考えるには、本書は非常に助けになると思います。「会社ってなんだろう?」「国ってなんだろう?」ということを考えるのも同じだと思いますが、「世間」というものがみなさんを苦しめたり選択を妨げるのであれば、その「世間」というものの中身を今一度分析してみることは、新しい道を切り開く上で重要だと思います。

世間的に「良い」とされる選択肢と自分が望む選択肢とが異なる場合に、そもそも世間に従う必要はあるのか、まわりが言うからよいのか、親が言うからよいのかなど、世間という枠組みそのものを考えなおすチカラを本書は与えてくれます。

私自身、司法試験で浪人を続けている時期が長く、一方で友人は有名企業に入って成果を出しているのを横目で見ていました。自分は受験生という何者でもない存在であり、なんとなく世間に対して負い目を感じていました。そんなふうに私も「世間」というものと自分の現状との間で悩んだことがあります。いま苦しんでいる人におすすめです。

■こんな人にオススメ! 

世間体を気にして、自分の思う決断を信じきれない人へ

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■定本 想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行
ベネディクト・アンダーソン (著), 白石隆 白石さや (翻訳)

https://www.amazon.co.jp/dp/4904701089
国民はイメージとして心の中に想像されたものである。/国民は限られたものとして、また主権的なものとして想像される。/そして、たとえ現実には不平等と搾取があるにせよ、国民は常に水平的な深い同志愛として心に思い描かれる。そして、この限られた想像力の産物のために、過去二世紀にわたり数千、数百万の人々が、殺し合い、あるいはみずからすすんで死んでいったのである。―ナショナリズム研究の今や新古典。増補版(1991年)にさらに書き下し新稿「旅と交通」を加えた待望のNew Edition(2006年)。正に定本の名にふさわしい決定版。近年文学・言語研究に重要な示唆を含む研究として社会科学のみならず文学研究においても必読書とされている。

〇村上さんのおすすめポイント
そもそも会社とは何でしょうか。社員だったり役員だったりといった「人」は実在していますが、会社という組織そのものは「法人」という擬制にすぎないとも考えられます。そにに実在するのは、生身の「人」です。国についても同じことがいえると思います。社員が「会社は何もしてくれない」といったり、国民が「国は自分を守ってくれない」などというとき、自分と会社や国とは対立する概念で捉えられていますが、一方で自分自身と会社・国は対立する概念ではなく、それを構成する要素の一部であるという側面もあるはずです。

この書籍は国というものの中身、実態を解明する歴史的名著であり、国家や国民といった我々が元々あるものとして当たり前に扱う概念を解きほぐしてくれ、国家と国民という概念を考えるだけでなく、自分と会社とのありかたについても示唆が得られる書籍だと思っています。

われわれモンスター・ラボは、2017年2月現在で7カ国13拠点で事業展開していますが、海外拠点とのオンラインで接続しながら共同で開発を行っており普段の開発においてそれほど国境を意識することはありません。しかし、実際に国境はありますし、多数の異なる国籍のメンバーが在籍しています。我々の会社では外国籍の社員も多く「私は将来自分の国に帰るから年金はもらわないのに、なぜ給与から厚生年金のお金が最初から引かれるのか」などと、日本人からはなかなか出てこないような質問が出てくることもあります。日本国籍ではない方が日本の会社で働くとこのようなケースもありますし、そのときは国籍とはそもそも何だろう、なぜいまのような疑問をもつ人も年金を払う必要があるのだろうと考えます。

グローバル化の時代だからこそ、国籍であるとか「◯◯人」であるという枠組みを根本から考えてみるのはとても有用だと思います。

■こんな人にオススメ! 

多国籍企業で働く/働きたい人へ
グローバル化の時代における心構えを得たい人へ

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■藤田孝典/「下流老人 一億総老後崩壊の衝撃」

https://www.amazon.co.jp/dp/4022736208/
まもなく、日本の高齢者の9割が下流化する。本書でいう下流老人とは、「生活保護基準相当で暮らす高齢者、およびその恐れがある高齢者」である。そして今、日本に「下流老人」が大量に生まれている。この存在が、日本に与えるインパクトは計り知れない。

〇村上さんのおすすめポイント
夢や希望のために仕事をするのも1つですが、多くは「生活していくため」という要素が大きいと思います。ここに描かれているような日本社会のある側面を直視することも大切だと思います。

■こんな人にオススメ! 

日本が置かれている状況を直視したい人へ

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■藤野 英人/「投資家がお金よりも大切にしていること」

https://www.amazon.co.jp/dp/4061385208/
人生でいちばん大切なカネの話をしよう
本書は、私が投資家として20年以上かけて考えてきた「お金の本質とは何か」の結論を一冊に凝縮したものです。特に、これからの日本を担う10代、20代に読んでもらいたい。なぜならお金について考えることは、自らの「働き方」や「生き方」を真剣に考えることと同義だから。若いうちにお金の見方が変われば、自分の人生や社会に対する見方も大きく、良い方向へと変わっていくでしょう。理想論を言っているのではありません。お金の本質を全く考えずに良い人生を歩んでいくのは、現実的に不可能なのです。カネの話は汚い、金儲け=悪だと思っている人は、世の中について何も知らないことを、自らさらけ出しているのかもしれませんよ。

〇村上さんのおすすめポイント
多くの人は「お金」を得るために仕事をしていると思いますし、私もそういう目的も持って働いています。そこから一歩踏み込んで、「そもそも『お金を稼ぐ』ってどういうことなんだろう」「お金を投資するって、結局誰の何の役に立つんだろう」といったそもそもの部分を考えるために役立つ1冊です。普段忙しいとなかなか考える余裕がありませんが、お金について一度引いて考えてみると、固定概念が外れて考え方や行動の自由度が増すと思います。

■こんな人にオススメ! 

金融リテラシーの根本を理解したい人へ

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■伊藤 穰一/ネットで進化する人類

https://www.amazon.co.jp/dp/4046538953
あらゆるものをインターネットが変えてしまった「アフター・インターネット」の世界を私たちは生きている。そして今、人びとの生命や思考すらもネットワーク化していく「デジタル化するバイオ」の時代が目前に迫っている。それは人類にとって新たな進化の扉をひらくのか―。現在進行形の未来像を鮮やかに描きだす、シリーズ完結巻! 

〇村上さんのおすすめポイント
角川インターネット講座シリーズの中で、TEDカンファレンスを紹介する「スーパープレゼンテーション」(Eテレ)のナビゲーターとしても有名な伊藤穣一MITメディアラボ所長が監修の1冊です。伊藤穣一さんの人生にも勇気付けられますし、各研究分野の方の話から、インターネットの世界で最先端の研究と応用とがどのように動いているのかを知ることもできます。「ザ・プラットフォーム IT企業はなぜ世界を変えるのか」尾原和啓著 NHK出版もおすすめですが、テレビで有名な伊藤さんの人生から話がはじまったり、学問研究との関係なども記載されていて幅広い内容になっている点ではこちらの方がおもしろいと思います。インターネットの歴史・知識だけでなく、学ぶことへの意欲が得られる一冊です。

■こんな人にオススメ! 

インターネットの歴史を知りたい人へ

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■川島小鳥「未来ちゃん」

http://www.nanarokusha.com/book/2011/04/15/784.html昨年末「ブルータス」写真特集の表紙を飾るなど、いま、もっとも話題の写真集がついに刊行。ひとりの女の子の一年間を撮りおろした、見ているだけで跳ねだすような、傑作写真集の誕生です。人気デザイナー祖父江慎の装丁による、写真そのままを本にしたような造本も魅力的な一冊。

〇村上さんのおすすめポイント
生命力を感じたいときにぜひ読んでもらいたいのが本書です。とにかく表紙を見てください。この生命力に満ち溢れた写真!  この「未来ちゃん」は写真集です。佐渡ヶ島に住んでいる未来ちゃん(仮名)という女の子を撮ったものですが、どんな中でもたくましく生きていける、固定概念をほぐしてくれるパワーに満ち溢れています。

意に沿わない異動や離職、職場の人間関係や家庭の問題など、人それぞれ毎日が辛かったり消耗するような場面もあると思いますし、そんな中でフラストレーションが溜まることもあると思います。 そんなときはどうしても視野が狭くなり、「こうじゃなきゃいけないのに」「こうあるべきなのに」などと固定概念にとらわれがちです。そんなとき本書を開くと、自分の殻を打ち破るエネルギーが得られます。

■こんな人にオススメ! 

たくましく生きる力を得たい人へ

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■ヨシタケシンスケ/「そのうちプラン」

https://www.amazon.co.jp/dp/4860103017/
ヨシタケシンスケの脱力スケッチ集6年ぶりの新刊!  今回もおもしろさヨシタケ級。 強くも弱くもない人へおすすめの1冊です。

〇村上さんのおすすめポイント
何も考えたくないときに、ぱらぱらと開きます。わけのわからない挿絵や吹き出しで笑ってしまいます。普段の仕事でも転職でも、正解を探しはじめるとよくわからなくなってくることがありますが、たまには息抜きして、明るく笑い健康に過ごしましょう! 

■こんな人にオススメ! 

とにかくいろいろ煮詰まっている人へ

■選者プロフィール:

村上有基(むらかみ ゆうき)
モンスター・ラボ コーポレート本部 HRマネージャー。大学院卒業後、衆議院議員秘書として、議員会館及び地元事務所にて勤務。その後2013年10月、モンスター・ラボに入社。2015年6月、Wantedly Award2015にてモンスター・ラボがWantedly大賞を受賞。採用責任者として大賞受賞に貢献する。2016年11月、Wantedly Award 2016にて、アンバサダー大賞を受賞。北海道出身。学習院大学法学部、立教大学大学院法務研究科卒。

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