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「複業って国民全員がやる必要はない」4社に所属する複業の達人が語る複業の真髄に迫る!(後編)

2016.12.02

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パラレルワークや副業を解禁する企業が増え始め、複数の仕事をこなす新しい働き方が日本にも広まりつつあります。

ところが!今回お話をうかがった中村龍太さんはなんと4社で「複業」を行っています。「働き方の実証実験」として、自らパラレルワークの限界を突き抜けて導き出したのは「副業」ではなく、「複業」という働き方。

前編では「副業」と「複業」の違い、複業を龍太さんがはじめたきっかけを伺いました。この後編では、複業を成功させるコツや複業の効果を伺います。どういうコツや効果が複業にはあるのでしょうか?

中村 龍太 氏
1986年大学卒業後、日本電気株式会社に入社。10年間務めた後、現・日本マイクロソフト株式会社に転職。ビジネス開発など様々な経験を積みながら2009年よりクラウドサービスOffice365の事業立上げに従事。2013年、サイボウズ株式会社と株式会社ダンクソフトへ同時に転職。2015年にNKアグリ、2016年には株式会社スノーピークビジネスソリューションズにもジョイン。4社で「複業」を行っている。

複業を成功させるコツは「自分の好きなこと」で複業先を選ぶこと!

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— その「働き方の実証実験」をしている龍太さんが感じている、複業を成功させるコツは何ですか?

龍太:複業を成功させるコツは3つあります。

1.好きなことを中心に複業先は固めていく
2.1つ成果物が、2つの複業先の成果物となるような複業先を見つける
3.複業で、自分が何をやっているかを皆に共有する

1つめが大前提です。2つめも大切ですね。3つめは、普段から気をつけることですね。

— 1つめの「好きなことを中心」とはどういうことですか?

龍太:自分の好きなことの延長線上に複業の「複」の部分はあるべきだと思っています。好きなことをやっていると、働いているのか遊んでいるのかが曖昧になるんです(笑)。働いているけど遊びみたい。そうだからこそ、複業を続けられるわけです。

嫌なことを複業にすると、休みの日が仕事でつぶれると考えがちですが、「遊び」と感じて働けばそんな考えは頭に浮かびません(笑)。

— 「複」ではない「副」の副業は違うのでしょうか?

龍太:「複」ではない「副」の副業はこういうパターンです。

理由:お金が足りない
行動:お金の不足分を補うため平日夜や土日に別の仕事をしようかな
本音:でも、別の仕事は自分が好きな事じゃない。つらい。

つまり、「遊び」とは無縁ですよね。サイボウズとダンクソフトの両方で仕事を始めたのは「給料が減る=お金が足りない」ことが理由だったので「遊び」は不足していましたけども、それだけじゃ長続きしないでしょう。

— 「仕事は、好き嫌いで選ぶ。損得では選ばない。」そういうことですか?以前、「Work Switch」で取材した藤野英人さんに若者の仕事の選び方についてアドバイスをいただいた時の言葉です。今、龍太さんのお話をうかがって、複業も同じなのではと感じたのですが。

龍太:いい言葉ですね、損得で考えるよりも好き嫌いで考えろ。まさにその通りだと思います(笑)。

— 2つめは、リコピンニンジン生産でのサイボウズとNKアグリの例ですね。では複業を成功させる3つめコツ「複業で、自分が何をやっているかを皆に共有する」とは、どういうことでしょうか?

龍太:サイボウズ社内での僕の予定表にダンクソフトやNKアグリでの予定を入れてます。例えば、NKアグリでのリコピンニンジンの収穫日も入ってたりするんですよ(笑)。

— 面白いですね。サイボウズ社内で龍太さんの複業活動が丸見えなんですね!

複業を行う最大の効果は、異なる会社の人脈から生まれるイノベーション!

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— そもそも複業する効果、メリットというと、収入が増えるということ以外に何かあるのでしょうか?

龍太:複業の効果やメリットは、働く人が持つ3つの資本で分けて考えるとわかりやすいかと思います。3つの資本とは

1.金融資本 = お金
2.人的資本 = 個人に属する技術や労働力
3.社会資本 = 社会的なつながりから生まれる人脈

複業を4社もやっていると、1つめのお金は足し算でそこそこ増えます。2つめのスキルが増す例は、NKアグリでの農業×ITがいい例ですね。リコピンニンジンの積算温度というキーワードは1つの会社にだけ属していたら僕は絶対生まれなかった技術だと思うんです。

そして3つめの社会資本は、金融資本・人的資本とくらべて爆発的に増えていきます。複業している4社に人脈が存在するので、最初から人脈は4倍ですよね?

— 普通に考えるとそうですね。

龍太:4倍の人脈は、時間の経過とともにそれぞれ増えていくんです。実感としては、爆発的に増えていく印象があります。そして、それぞれの人脈から「この人とこの人を組み合わせればこういうことができそうだな」とアイディアもどんどん膨らんでいって、それが新しい成果につながっていきます。その成果とは、複業をしていなかったら起こり得なかった組合せができたから成功したと言えるでしょう。

イノベーションって、こうして生まれるのだろうと思います。

— そのイノベーションは、御社の青野社長がおっしゃっている「新結合」ということですか?

龍太:そうです。僕がやっている事を指して「それは新結合だ!」と青野から言われたのですが、その時、初めて自分が複業を通して新しい結合を生んでいることに気づきました。

— 4社で複業を行う「働き方の実証実験」を実践なさって龍太さんとしては、やはり多くの人に複業を行って欲しいとお考えですか?

龍太:複業って国民全員がやる必要はないはずです。最近、次のように考えています。

社員の複業が必要ではない企業 = 飽和型産業企業
今あるものを改良していく企業
社員の複業が求められる企業 = 創造型産業企業
新しい価値や社会を切り拓く企業

前者の「飽和型産業企業」は、とにかく改善と効率化が必要です。自社が行っている事業に関する専門性を追い求める必要があります。例として、工場でのモノづくりなどは、複業は必要ないでしょう。

一方、後者の「創造型産業企業」では、多様性を持った人が組み合わさることで新しい価値が生まれます。そうした企業は、やはり複業することが効果的です。複業なら、先ほどお話した「社会資本=それまで起こり得なかった人のつながり」が急激に拡大できるからです。

— 複業をしてこそ生まれる、異なる会社の人脈から生まれるイノベーション。だからこそ、新しい価値を生み出さなければならない企業には、複業が求められるのですね。わたしも龍太さんのように、Facebookの「いいね!」などからアクションをしてみようと思います。本日は、ありがとうございました!

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