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なぜ、僕たちは“鳥取”で働くことを選んだのか。株式会社LASSIC石垣夫妻に訊く、「地方で働くこと」の実態(前編)

2016.02.16

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テクノロジーの普及により、“場所”に捉われない働き方が可能になった今、都心で働いている人たちが、働く環境を地方へと移す、「Iターン」が増加。事実、IT企業は徳島県を筆頭にサテライトオフィスを開設するなど、働く環境が整備されていっています。

「生まれ育った地域に戻りたい」というUターンをする人の気持ちは分かりますが、「Iターン」をした人は何がきっかけになったのでしょうか?

今回、Work Switch編集部では、大手IT企業での仕事を手放し、鳥取へIターンを決めた株式会社LASSICの石垣夫妻に、「鳥取で働くことを決めた理由」を伺いました。

大事なのは会社の大きさじゃない。技術を追いかけ、お客様を第一に考える会社で働きたかった

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— 鳥取で働く前は、大手IT企業で働いていたそうですね。待遇面で勝る、大手企業での仕事を手放して、鳥取へ「Iターン」を決めた背景には何があったのでしょうか?

石垣(夫):待遇だけを考えると、もちろん大企業の方が良かったです(笑)。現時点の生活を考えたら、待遇が良い方がいいかもしれませんが、僕は将来の可能性に賭けたかったんです。

— 将来の可能性と言いますと?

石垣(夫):ちょっと昔の話になってしまうんですけど、僕が社会人になったのが2010年なのですが、2008年にリーマン・ショックがあって。

それまでは大企業にいれば、定年まで安定した人生を送れると思っていたのですが、リーマン・ショックによって、大企業にいても危ないのではないか、という思いが芽生えてきました。実際、2010年を過ぎた頃から、大企業でも危ないってことがニュースにもなったりしていて、「もう定年まで同じ会社で働き続ける時代ではなくなったんだ」と確信しました。

また、IT業界にいたこともあって、ちょっとした技術革新で、小さな会社がすごいスピードで大きくなっていく姿を目の当たりにして、現在の会社の大きさに可能性や将来性があるのではなく、技術を追いかけ、お客様を第一に考えている会社に未来があるのではないかと思うようになったんです。

— その中で、なぜ“鳥取”という場所を選んだのでしょうか?

石垣(夫):なぜ鳥取を選んだか。場所として、鳥取が良かったわけではなくて、自分が求めていた技術やお客様を真剣に追いかけ、それを実現させようとしている会社が鳥取にあって、「ここで働きたい」と強く思ったのがきっかけですね。

夫婦で一緒に鳥取へ。夫が決めたところなら、どこでもついて行く思いだった

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— 東京を離れて鳥取へ行くにあたって、不安はなかったのでしょうか?

石垣(夫):鳥取へ行くことの不安は無かったですね。もちろん、鳥取に行ったら、東京のように電車に乗っていれば、時代の流れが分かることはなくなるんだろうなという思いはありました。でも、それはネットを見ていれば、何とかなるんだろうなと。

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— それこそ、技術革新があったからこそ、迷いなく鳥取に行くことができたんですね。ちなみに奥様はアパレル会社で働かれていたそうですが、旦那様から「Iターン」の話を聞いて不安はなかったのですか?

石垣(妻):「Iターン」に関しては、本当に何も心配してませんでした。主人が決めたところなら、日本でなく海外であっても、ついて行くっていう気があったので(笑)。

— すごい信頼関係ですね(笑)

石垣(妻):強いて言うなら、お給料が減ることで、生活のゆとりがなくなってしまうのではないかっていう不安や前の仕事がアパレルだったので、私に合う仕事が見つかるのかなっていう不安はありました。

ただ、仕事もそこまでこだわらなければ、何かしらあるだろうという思いはあったので、そんなに不安でもなかったかもしれません。

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— 迷いなく、一歩踏み出せたのはすごいですね。実際、鳥取に来て、どういったところが良かったでしょうか?

石垣(妻):多くの人が想像できるかもしれないですけど、自然が周りにたくさんあって、休日にのんびりと自然を感じながら過ごせるところが、とても気に入っています。あとは、新鮮な食べ物が手に入るところ。生活面は満足です。

また、会社の裏に山があったり、窓を開ければ鳥の声が聞こえたりします。オン・オフの切り替えがしやすいですし、リフレッシュできる環境が、すぐ隣にあるというのは、すごく良いですね。

石垣(夫):例えば、夏に窓を開けておくと、東京では聞かないような鳥の声が聞けますし、山の色の変化に気付ける。東京にいて、初夏と夏の違いって、そこまで意識しないと思うのですが、鳥取に来てから毎日の季節の変化を感じとれるようになった。これはすごく精神にいいですね。

東京だと、会社の周りにビルしかなく、仕事で行き詰まったときに上手く気持ちの切り替えができないのですが、今の会社は20〜30分ぐらいで海に行けるので、気分をリフレッシュしたい時は海に行って、椅子を置き、海を眺めています(笑)。

— 逆に鳥取に来て、「ここが嫌だった」というのはありますか?

石垣(夫):これは仕方がないことなのですが、寒いですね。とにかく寒い(笑)。僕、すごく寒がりで、引っ越すまでは雪は降らないと思っていたんですけど、雪が降るんですよ。なので、寒さにちょっと困っています。

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あとは、東京のような刺激がない。東京にいたときは、息をしているだけで、最近何が流行っているか分かったのですが、鳥取に来てから、書店に行こうと思っても、大型書店がないんです。洋服とかもどうだろう?あんまり買わないよね?

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石垣(妻):あまり買わないね。ファッションビルも古着屋さんも少ないし。

石垣(夫):だから、ウィンドウショッピングはできないですね。代わりに、Amazonを使って買い物をしています。とはいえ、強いて言えば・・っていうくらいなので、そこまで不便な思いはしていません。

まぁ自然とのトレードオフなので、仕方ない部分ですね(笑)

(後編へ続く)

インタビュー後編では、鳥取に来てからの仕事の変化や今後の目標などについて、詳しく伺っていきます。(2/23公開予定)

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