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「テレワークがあれば子どもとの時間をもっとつくれた」先駆者が語る今、テレワークをすべき4つの理由(後編)

2016.12.12

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「バリバリ仕事をしたい。でも、結婚して子どもも産みたい」

そうした思いを抱く女性をサポートするために、ワークスタイル変革に取り組む家田佳代子さんはテレワークを提唱なさっています。

テレワークとは、モバイルワークや在宅ワーク、サテライトオフィスなど、オフィス以外で働くことをいいます。このテレワークには4つの利点があるそうです。

前編では、家田さんが男性社員の3倍働いていた頃に子どもとの時間を犠牲にしたというお話を伺いました。この後編では、いよいよテレワーク4つの利点を伺います。

家田 佳代子(いえだ かよこ)
(株)インテリジェンス ビジネスソリューションズのワークスタイル変革ディレクター。自身が母親の介護のためエンジニア部門の管理職として勤めていた会社を退職後、半導体メーカーでテレワークシステムを導入。介護をしながら業務を可能にする。 その後、鉄道系ICカード会社にて情報セキュリティ責任者に就任。女性支援会社を設立し代表取締役社長兼CEOを務めた後、2014年インテリジェンス ビジネスソリューションズに入社しディレクターに着任。ワークスタイル変革事業を立ち上げる。

管理職になった直後に介護の必要が発生。キャリアを断念することに

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— テレワークがないゆえの苦労をしながらも、男性社員の3倍働いて管理職になられました。おいくつの時ですか?

家田:32歳ですね。

— 管理職になられても3倍働いていたんですか?

家田:管理職になってからはそこまで働いてないですね。その頃にはもう介護をしていました。管理職になったのが32歳。母親の介護をやることになったのが34歳の時でした。

— 厳しいですね。介護施設の利用はできなかったのですか?

家田:介護が必要となったとき母は58歳だったんです。60歳を超えないと介護施設に入ることができませんでした。現在でも多くの施設で、60~65歳からの入所のようです。

— 2歳の差で介護施設が利用できなかったんですね?

家田:60歳になるまで、病院を転々としました。母が60歳になったとき、介護施設に聞きました。そうしたら定員一杯なので1年待ちだと言われてしまって…。もう腹をくくって在宅介護を始めました。

— お仕事をしながらだと大変そうですね。

家田:介護休暇を使いました。でも、介護休暇は3カ月しかありません。あとは有給を使いました。そのうち会社から体のいい退職勧奨を進められました。。「もっと時間に自由が利く会社に移ったらどうだ」といわれ、泣く泣く介護離職をしました。

— その時、どう思われましたか?

家田:凄く悔しかったですね。男性の3倍働いてきて、ようやく管理職になれたのに、ここでキャリアが途絶えてしまうのかという悔しさです。

— その後、どうなさったんですか?

家田:小さい会社でしたが、時間に自由の利くところへ2004年に転職しました。それまでは外部のお客様のシステム開発を行うエンジニアから、今度は情報システム部門で社内エンジニアとして仕事をするようになりました。

— その会社が、テレワークの仕組みを家田さんが導入なさった半導体メーカーですか?

家田:はい。転職先の会社が、別の会社と合併するタイミングで入社したのですが、システム統合をするので、最初から色々な仕組みを社内SEの立場でつくれたことがとても良かったです。

例えば、PBX(内線交換機)が老朽化していたので電話をIP電話にして、社外にいても内線電話を取れるようにしました。さらにセキュリティも強化して、自宅でも社内のサーバーを見られるようにし、テレワークの仕組みをつくって、在宅勤務ができるようにしたんです(笑)。

当時はまだ在宅勤務の制度はなかったのですが、在宅勤務ができるシステムの仕組みをつくったことで、在宅勤務ができるようになりました。

— 週5日在宅勤務だったんですか?

家田:週5ではなく週2〜3日くらいでした。父と交替で介護をやっていたので、父親が見ているときは会社に出社しました。当時はまだ、在宅勤務という言葉は無く、「テレワーク」とひとくくりにされていたと思います。

— 「在宅勤務」という言葉もない時代に、介護がきっかけで先進的な働き方をなさっていたんですね!

テレワークは現在も実践中。ワークスタイルを変えてテレワークにするメリットとは?

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— 現在もテレワークをなさっているんですか?

家田:基本、テレワークです。週1回会社に出社します。残り4日は、お客様先に直行直帰か自宅で仕事をしています。すべて、ワークスタイル変革ディレクターとしての仕事です。

— 今もテレワークをなさっているのは介護が理由?

家田:いえ。今は介護はしていないです。ワークスタイル変革という新しい働き方を提唱しているので、私が実践しないとお客様に説得力がありませんから(笑)。

— ご自身のテレワークの実践から感じた、テレワークのメリットは何ですか?

家田:次の3つがメリットです。

1.集中して仕事ができる
2.通勤の時間がカットできる
3.病院に気軽に行けるので体調管理がしやすい

一番のメリットは1つめの集中して仕事ができることです。。セミナーの資料を作成したり、原稿を書く時は特にテレワークがいいですね。

— 誰にも声をかけられないテレワークなら確かに、思考が中断されずに集中できますね?

家田:2つめの、通勤の時間がカットできるメリットも大きいです。自宅から会社まで片道2時間・往復4時間かかります。4時間もあれば資料が1つできるほどの時間です。

長時間、通勤電車に乗って消耗しないのは仕事のクオリティーも上がるはずです。

— 1つめも、2つめも仕事の生産性やクオリティーを上げるわけですね? 3つめはいかがでしょうか?

家田:3つめの、気軽に病院に行けるのも仕事のクオリティーに影響します。

平日体調が悪くても、会社近くの病院へ昼休みに行くのが厳しいことがあります。風邪が流行っている時期、病院が混んでいたりすると特に。混んでる昼休みを避けて、「病院行ってきます」というのは気が引けますよね。

テレワークだと、比較的空いてる時間帯に病院へ行けます。体調不良を我慢して仕事をして、仕事のクオリティーや生産性を下げることもありません。

— テレワークだと、病院へ行く都合が立てやすい?

家田:そうなんです。在宅勤務だと、通院で2時間抜けても、通常の終業時間に2時間分を加えて調整できます。

— 最後に一言お願いします。

家田:テレワークは3つのメリットがあるとお話しました。でも、1番のメリットは「家族との時間」です。わたしが子どもを犠牲にして仕事をやっていたように「家庭を犠牲にする」ことが避けられ、家族との時間をつくることができます。

これは、仕事の生産性やクオリティーには関係ないです。でも、とても大事なことだと思います。

— キャリアを考えるとバリバリ働く必要がある。でも、それで家庭を犠牲にしてはならない。それを解決するのがテレワークなのですね。仕事の生産性やクオリティーをあげる3つのメリットに加えて、1番重要なのは4つめのメリットかもしれません。テレワークについてもっと知りたくなりました!

ワークスタイル変革事業 ディレクターとして働く家田佳代子さんに、日本のテレワークの現状とテレワークを推進するにあたっての方法などを伺った記事を、近日公開予定です。ご期待ください!

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