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若手社員必読! 仕事がメキメキ上達する議事録の書き方・ポイント4選

2017.02.10

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最近、さまざまなニュースサイトにおいて、AIやロボットなど、機械化が進むことで「あと10年でなくなる職業」が頻繁に取り上げられています。企業内でも、効率化のため無駄を排除し、機械化・自動化が進み、「消えゆく作業」も今後増えていくことが予想されます。

例えば、「無駄」の筆頭に挙げられそうなのが議事録の作成。音声認識→テキスト化エンジンが進化を遂げていることもあり、若手社員の役目だった「議事録の作成」は自動化され、消えゆく作業になる可能性が高いものの1つです。

しかしこの議事録作成、実は若手社員が「仕事の流れをつかむ」上でとても有用な作業なのです。もちろん単に漫然と記録するだけでは、それこそ「無駄な作業」でしょう。議事録作成を、「スキルアップに役立つ実用的なトレーニング」へと変化させる書き方、というものがあるのです。そのスキルアップが実現できる、議事録の作成方法をプロのライターの目線でご紹介します。(執筆:大塚一樹[ライター])

<目次>
■議事録はスキルアップに効果的!
■ポイント1:会議のアジェンダを明確にする
■ポイント2:クラウドアプリケーションで記録する
■ポイント3:ボイスレコーダーを併用する
■ポイント4:要点をまとめて整形する
■まとめ

■議事録はスキルアップに効果的!

みなさんは議事録と聞いてどんなイメージを持つでしょうか?

「生産性はないけどやらなければいけない単純作業」「若手に押しつけるもの」「その場ですめば良いけど、後からまとめるのに意外と時間がかかる」などなどネガティブなイメージを持っている人も多いでしょう。スマホの音声認識機能や、音声テキスト化エンジンの発達で「自動化できれば良いのに」と思っている人もいるはずです。

たしかに、「会議やミーティングの内容をテキスト化する」という議事録作成は、できるなら自動化したい無駄な作業に思えます。しかし、仕事のイロハを学んでいく過程で、議事録の作成ほど全体の流れをつかめる方法はそうありません。

議事録を作成する目的は、記録のほかにも会議やミーティングでの決定事項や懸案事項を周知、共有するなどさまざまな役割があります。会議の発言をそのまま文字に起こすだけならロボット化した方が効率的ですが、議事録は作成者によって質の高い議事録とただのテープ起こしになっている議事録など、善し悪しがあるのです。

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ライティングのプロとしての観点から言わせていただければ、取材のテープ起こしにも “善し悪し”が存在します。初心者の起こした原稿と、熟練のテープリライター、または経験のあるライターのテープ起こし原稿では、天と地ほどの差があります。

前者はミスが多いと言うだけでなく、まとまりがなく、原稿として利用する際に一手間も二手間もかけなければ“製品”にはなりません。一方後者は、不明な言葉のリサーチなども含め仕事が丁寧で、音声からテキスト化される目的を的確に把握し、加工しやすく体裁が整えてあります。同じテープ起こしでも、こうした差異から料金の差が生まれるわけですが、「記録のための記録」ではなく、「利用する相手のためを考えた記録」であるべきなのは議事録も同じです。

議事録の善し悪しを決定づけるのは、まずは意識の差でしょう。会議での発言をそのまま起こす軽作業と思って取り組んだ議事録と、議事録に課せられたタスクである周知、共有から逆算して「わかりやすさ」「伝わりやすさ」を念頭にした議事録では出来に圧倒的な違いが出ます。

議事録は単なる記録ではなく、その案件やプロジェクトのフレームをとらえ、スキームに落とし込むための一連のプロセスを体験できる貴重な修練のツールでもあるのです。議事録の作成は若手社員にとって仕事を覚える、自分に任されたタスクだけでなくプロジェクト単位で動く、発想力を持つのに最適なトレーニングになるというわけです。ここからは、めきめきスキルアップする議事録の書き方を具体的に見ていきましょう。

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■ポイント1:会議のアジェンダを明確にする

議事録をスキルアップに役立てるためには、事前の準備が欠かせません。そもそもその会議やミーティングは何のために行われるのか? どんな課題が浮かびそうか? ゴールや方向性を事前に洗い出しておくことで、議事録のまとめ方が大きく変わります。

議事録作成を任されることの多い若手社員は、会議の方向性などを考える立場にありませんが、事前にアジェンダを明確にしておくことで上司や先輩の視点でプロジェクト全体を見ることができるようになります。アジェンダといっても、事前に準備可能な基本的な項目をはじめ、準備できるものはたくさん考えられます。議事録作成の際に書き出しておきたい項目をいくつか挙げてみましょう。

・開催日時
・場所

記録という観点からは日時や場所の記録はとても重要です。振り返ったときにいつの会議で問題が俎上に上がり、検討されたのか宿題になったのかなどを可視化できます。

・参加者
誰が参加したかも必須項目でしょう。出席者によってミーティングの重要度が変わるなんてこともあり得る話です。

・議題
事前に設定すべき議題を挙げておきます。自分で判断できない場合は上司からヒアリングを行う必要があるため、ミーティングの準備としても効果的です。

・目的
議題とは別に、ミーティングの目的、導きたいゴールも設定しておきます。上司の思惑やプロジェクトの進捗に合わせた短期目標を知る上で重要です。

これらの項目は、事前にシート化しておくことで習慣化、省力化が可能です。Wordファイルやクラウドメモアプリケーションなどを活用して、フォーマット化を進めましょう。

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■ポイント2:クラウドアプリケーションで記録する

取材のお話をすると、インタビューなどは基本的に1対1の“対話”なので、音声を録音しつつノートでメモをとるというスタイルが主流です。しかし、近年ではビジネスミーティングのように取材先でパソコンを開いてその場でメモをとるということも増えてきました。このようなとき、どんなアプリケーションを使うのか?それも重要な要素の一つです。

一般的なのはMicrosoft Wordなどのオフィス系アプリケーションでしょうか。社内などの文書共有の際も互換性の高いWordもいいのですが、動作の軽快さや他の端末での共有を考えると、使い勝手の良さはクラウドアプリケーションに軍配が上がります。

筆者は、EvernoteやOneNoteを利用して出先でノートパソコンを開いて取材やミーティングのメモを取り、自宅のPCで同じファイルを編集して要点整理→原稿作成という方法をとっています。クラウドアプリケーションなら突然思いついたアイディアをスマホでメモに入れ込むことや書き留めておくことも可能なので、思考が分断されることなく、スムーズに原稿作成に移行できるのです。

議事録作成でも、会議やミーティング中に粗い発言録を取っておいて、帰社後に短時間で成型するという方法をとった方がクオリティ、効率のどちらの上でも効果的でしょう。

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■ポイント3:ボイスレコーダーを併用する

記録という観点だけで考えれば、会議中やミーティングの発言をまるっとテキスト化しておくことがベストですが、それがそのまま議事録になるわけではありません。タイピングスピードに自信があればすべてテキスト化でもいいのですが、そこは音声データとして記録しておいて、テキストでは要点をまとめていくという方法がスキルアップにもつながります。

ちなみに、音声を記録するボイスレコーダーは、日常的に取材を行なうライターや記者にとってマストアイテム。音声そのものが記録として残るので、明確でなかった部分を聞き返したり、口調などからニュアンスを正確につかんだりするのにも有効です。おすすめはスピードが可変できたり頭出し機能のある専用のボイスレコーダーですが、議事録作成のためにわざわざという人はスマホのレコーディング機能を利用しても良いでしょう。

すべてを記録しておくからと言って、議事録の完成形に全発言を収録する必要はありません。会議の議題や目的、事前のアジェンダに沿った話を本筋とし、発言を取捨選択するのが見やすく共有しやすい議事録作りの大切なポイントです。大切でないものを「捨てる」ためには、何が大切かなのか? という会議の要点を理解しておく必要があります。裏を返せば、取捨選択を検討して行く過程で、大切なものが見えてくるということなので、議事録を完成させるプロセスがビジネスパーソンとしてのスキルアップにつながるのです。

議題や目的を把握していない段階でも、必ず盛り込まなければいけない発言、内容は存在します。ひとつは、後々「言った・言わない」で揉めそうなto do要件です。

「次の会議までにこれを」「じゃあこちらではこれを」

こうした発言からお互いのto do案件を箇条書きにしておくことは、議事録の肝とさえ言えます。そのときは把握していたつもりでも、帰社したら別のことが気になっていて忘れていたなんてことを防ぐためにも、to doの記録、洗い出しは徹底して行いましょう。

同じように、意見が対立、論点かみ合わなかった点も明文化しておくと次回以降の会議に役立ちます。

「事業の目的について確認しているのに、プロセスの方法論しか返ってこなかった」「お互いの“成果”についての認識にズレがある」などは、後に致命的な結果を生むことになりかねません。「そこは大丈夫」という上司や先輩の判断もあると思いますが、「懸案事項」としてまとめておけば上司や先輩も判断がしやすいでしょう。

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■ポイント4:要点をまとめて整形する

会議中、ミーティング中に筋道立てて議事録の原型となるメモをとれるようになったら、後はそれを整形すれば、会議に出席していない人にも回覧、共有できる立派な議事録が完成します。内容については、議題に上がった項目をすべて漏らさず押さえつつ、要点が簡潔にまとまっている状態に整えていきます。

「議事録です」と渡されたものが、単なる発言録だった! という経験がある管理職の方もいるかもしれません。議事録を作成する方にしたら、「がんばって全発言を文字にしたぞ」ということなのかもしれませんが、もらった方にしてみれば「要点をまとめてくれ」と思うのが当たり前です。

すでにご紹介した発言の取捨選択はもちろんですが、カギカッコで発言そのものが載っているより、どんなことを言っていたのかの要点が簡潔にまとめられている方がビジネス文書としては評価が高いのは当然です。

メモ段階でも、発言そのものより趣旨、論旨を重視してかまいませんが、整形段階では、さらに要点をまとめましょう。議事録で発言をそのまま収録するのは、その発言自体に意味がある、口調も含め重要なことを物語っているなど、特殊な場合に限られます。もちろん「書記」として全発言を書き留めることを求められた場合はこの限りではありませんので、事前に何のために議事録を取るのかを確認しておきましょう。

■まとめ

厄介者扱いされがちな議事録を見つめ直し、スキルアップという可能性に光を当てる『議事録の書き方』はいかがでしたか?

議事録作成は単なる下積みでも作業でもなく、仕事の流れやプロセスを知ることのできる重要なトレーニングだということがおわかりいただけたのではないでしょうか。筆者自身、テープ起こしと打ち合わせの議事録を散々やり尽くし、テープ起こしでは原稿作成の際に必要な要素、打ち合わせの議事録作成ではプロジェクトの内容から人々の心の機微までを感じ取れるようになりました。

議事録作成を「する」のも「させる」のも敬遠しがちな風潮がありますが、「かわいい部下には議事録を作らせろ!」「議事録は人のためならず」ということで、積極的に取り組んでビジネスの可視化をどんどん進めましょう。

<了>

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