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元ヤフーの黒帯が、ハッカーズバーで働く理由とは?

2017.06.09

元ヤフーの黒帯が、ハッカーズバーで働く理由とは?

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六本木から徒歩1分。東京ミッドタウンの向かい側、ファミリーマートと叙々苑の間のビル4Fにある「Hacker’s Bar(以下ハッカーズバー)」。ここでは現役ハッカーによるアプリ開発や商品開発の様子を、お酒を飲みながら鑑賞できます。

日常業務や新規ビジネスに役立つシステム、生活を便利にするアプリなどを注文すると、その場でパパッと作ってくれます。開発料金は無料なので、お会計を気にする心配もありません。

そんな凄腕ハッカーがおもてなしをしてくれるハッカーズバーを取材すべく、WorkSwitch編集部は実際にお店に足を運んでみることに。するとそこには、元ヤフーで黒帯の称号を得た浜辺将太さんの姿が。

ヤフーの黒帯と言えば、ある分野に突出した知識とスキルを持つ第一人者に与えられる称号。就任できる確率は1%とも言われ、簡単になれるものではありません。そんな狭き門を突破したエリートは、なぜ今ハッカーズバーで働いているのでしょうか。今回はその真相に迫ります。

浜辺 将太(33歳)
元ヤフーの黒帯エンジニア。現在はハッカーズバーの店長や医療系スタートアップ「ドクターズモバイル」で取締役CTOを務め、他のスタートアップでも技術顧問やハッカーとして活躍。著書に「HTML5テクニックバイブル」「パーフェクトJavaScript」などがある。

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エンジニアが挑戦できる環境を作りたい。

——なぜハッカーズバーで働こうと思ったんですか?

当時セミナーや勉強会などで話す機会が多かったんですが、いちいち資料とか用意するのが面倒で。そこで自分のパソコン画面をプロジェクターで映して、即興でカタカタとコードを打ちながら教えてました。なので最初はライブコーディングは教えるための手段だったんですが、徐々にパフォーマンス要素も加味した「ライブコーディング」として完成されていきました。

ちょうどその頃オフィスのすぐ前にライブコーディングがコンセプトのバーがオープンすると聞いて、気になって行ってみたんです。そしたらほんとにガチな内装のバーでオーナーがコードを書いてて。「これは!」と思ってハッカーズバーで働き始めました。

——なぜヤフーを退職されたんですか?

はじめに断っておきますが、ヤフーはいい会社です(笑)。辞めた理由のひとつとして、自分はずっとエンジニアのキャリアパスを作りたいと思っていて、昔はヤフーの中でどうにかしようとしてましたが、今はより広い視点でエンジニアの働き方について考えている感じです。

最近は、メインの仕事で収入を得ながらいくつかの会社に関わる働き方に可能性を感じています。たとえば大企業から小さなスタートアップに挑戦するのって、結構勇気がいるじゃないですか。でも飛び込めないなら両方やればいいと思うんです。可能ならお金の代わりに別の対価がもらえると最高です。とくに立ち上げ期は会社もお金がないので歓迎されると思います。まぁ実際にやるのは結構大変ですが、それができるような優秀なエンジニアがたくさん育ってくれれば言うことありません。

世の中は「作りたいけど作れない」困っている人たちで溢れているんです。ハッカーズバーとしては、いい案件といいエンジニアがいればもちろんマッチングします。でもいいエンジニアじゃない人は紹介が難しいので、しばらくバーに通って勉強してもらいます。

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いろんな出会いが交差する場所にしたい。

——具体的にどんな方がくるんですか?

ここに来るお客さんの半分ぐらいがエンジニアです。プログラミングを勉強中の学生さんもいれば、シリコンバレーから集団で観光にきたりもします。ウェブやアプリはもちろん、インフラやセキュリティの人たちもいて、年齢や得意分野はバラバラです。

単純に「六本木・面白いバー」で調べて来ましたという人も結構います。あとはIT企業に勤めている非エンジニアの方々が、必要な知識を身に付けにくるケースも多いです。周りにエンジニアがいなくて出会いを求めている人や、何か悩みがあって相談しにくる人もいます。

この前は、ネイルアプリの作り方を教えてほしいと、2人組のお姉さんが相談にきました。開発にかかる時間や、どこかに依頼した場合のざっくりとした費用感などをアドバイスしたら、「なんでそんなに高いんですか!?材料費かからないですよね?」と言われてしまいました(笑)。それくらいITの知識がない人がくることもあります。

――印象に残っているお客さんからのリクエストはありますか?

四谷三丁目に「インキュベータ」っていうサイエンスバーがあるんですけど、そこのオーナーさんが遊びにきてくれたときに「DNAを合成するゲームを作って欲しい」とリクエストされて、その場で作りました。サイエンスバーに行けば実際に遊べます。最近はサイエンスバーのカレー食べ放題と引き換えにバージョンアップ依頼を請け負ったりしています。

——それも一つのビジネスメイキングですね!

はい。まぁ自分が何か作ったり相談に乗ったりするのもいいんですが、どうせなら来ているお客さん同士のマッチングにも力を入れていきたいと思っています。エンジニア友達を探したり、エンジニアを探しているお客さんにいいエンジニアを紹介したり。いろんな出会いの場として、成果を出せればと思っています。

自分はよく「誰かいいエンジニア紹介してよ」と相談されることが多いんですが、知らない人同士をただ紹介してつなげるよりも、隣りに座った人同士がお酒を飲みながら意気投合するほうが、よっぽどうまくマッチングするんです。

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プログラミングの楽しさを多くの人に知ってほしい。

――最後に今後の目標を教えてください。
ITエンジニアを子どもたちが憧れる仕事にしたいですね。プログラミングの作業風景ってなかなか目にする機会が少なくて、仕事のイメージがわきにくいと思うんです。小さい子がメジャーリーガーをみてプロ野球選手を目指すように、自分を見てプログラマーになろうと思う人が増えてくれたら最高ですね。

それが業界の人口を増やし、エンジニアの母数を増やし、エンジニアのキャリアを創ることにも繋がっていくと思うので。実際にここでライブコーディングを観て「エンジニアを目指そうと思いました」って言ってくれる人もいます。これからもそういった人を増やしていきたいですね。

あとは、エンジニアってこういうバーに飲みにいく人も少ないので、どうせならお酒の魅力も伝えられるようにと努力しています。エンジニアにお酒、経営者にエンジニア、一般人にプログラミング。いろんな人にいろんな出会いが提供できる、交差点のような空間にできたらいいなと思っています。

――なんて素敵な目標。応援しています!今日はお忙しいなか取材の時間をいただき、本当にありがとうございました!

<了>

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Hacker’s Bar
http://hackers.bar/
東京都港区六本木7-12-3-4F
Tel:03-6434-9232
20:00〜25:00(ラストオーダー24:30/土・日・祝日定休)

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