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昼寝OKに漫画休憩も?「世界一愛される会社」を目指す、FULLER株式会社のユニークな取り組み

2016.07.15

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社員から愛される会社の条件とは何だろうか?

給与の満足度、仕事へのやりがい、キャリアパスの公平さ、といった様々な条件が真っ先に頭に浮かぶと思うが、昨今、注目を集めているのが”働きやすい職場環境の提供”。離職率が低い会社はどこも社内制度、福利厚生の充実を図り、そして成長を続けている。

今回、お話を伺いに行ったFULLER株式会社もそうだ。彼らは、「世界一愛される会社」というコーポレートスローガンのもと、昼寝・漫画休憩、温泉・シムが無料で利用可能など、社員の”働きやすさ”をサポートするユニークな制度を幾つか取り入れている。

その結果、社員の6割が「高専生」という若い組織でありながら、離職率は低く、毎月数名の社員が入社してきているという。なぜ、従業員の”働きやすさ”を何より大切にするのか?その裏にある考えを伺ってきた。

当たり前のルールを疑う。そこから生まれた「自由な働き方」

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FULLER株式会社 取締役CTO&Co-Founder
藤原敬弘さん

— 社員の”働きやすさ”をサポートするユニークな制度が色々とありますが、実際に取り入れて、どのような影響がありましたか?

山崎:離職率が低く保たれているように思います。自分は中途でFULLERに入社し、複数の会社を見てきましたが、なかなか人が辞めないなと。みんな、FULLERが好きで働いているんだなと思います。

藤原:FULLERはつくばの3LDKのアパートからスタートしているので、そもそも、かっちりした制度が合わないのかもしれません(笑)。

— なるほど。ちなみにフレックスタイム制はどのような経緯で取り入れることになったのでしょうか?

藤原:働きたい時間、集中したい時間は人それぞれ、職種によって異なるので、なるべく自由に働けるよう「フレックスタイム制」を導入しました。コアタイムだけ決めて、やりたいときに仕事をやればいいし、遊びたければ遊べばいい。個人的にはフレックスタイム制ができるのは、自然な流れだったのかなと。

荒川:フレックスタイム制が導入されたことで、銀行に行きやすくなったので、すごく助かってます。一般的な勤務時間だったら、銀行の窓口は閉まっちゃってますからね。

山崎:免許の更新も行こうと思えば、行ける(笑)。

荒川:コアタイムである10時〜15時の間は集中して仕事に取り組み、それ以降は休憩してもいい。働く時間を自由に決められるのは、すごくありがたいですね。

藤原:もちろん遅くまで働く人もいるんですけど、僕は個人の裁量で自由に働いてもらえれば、と思っています。

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— オフィスがアパートの頃から、フレックスタイム制は導入されていたんですか?

藤原:アパートで働いていた頃は、「そもそも会社って何?」という感じだったので、就業時間は色々と試していました。始業時間を朝早くしてみたんですけど、最終的にはコアタイムが10時〜15時のフレックスタイム制が良いということになりましたね。

— どのくらい試したんですか?

藤原:一週間ごとに始業時間を1時間ずつ変えていって。なるべく全員が働きやすくなるよう、勤務時間はフレキシブルに変更していきました。

でも、色々と試してみて分かったんです。最終的な答えはないと(笑)。「朝早い方がいい」という人もいれば、「夜の方が働ける」という人もいる。そういう意味では、コアタイムだけ決めてしまい、あとは自由に働けるようにするのがベストな選択肢なんじゃないかと思いました。

山崎:FULLERは当たり前のルールを疑う文化があって、勤務時間に関しても「なぜ、10時に出社しなければいけないんだろう?」と思う人が多いです。この文化はすごく良いなと思いますね。

— では、今後も勤務時間は変わる可能性もあると。

一同:そうですね(笑)

藤原:誰かが異を唱えたら、勤務時間は見直そうかなと思っています。そこはフレキシブルに対応できる会社でありたいですね。

漫画を読んでもいいし、昼寝もしていい。「自由を許容する文化」が業務の効率化につながる

— また、漫画OK、昼寝休憩というのもユニークな制度だなと思いました。こちらも「自由に働いて欲しい」という想いから出来た制度ですか?

藤原:全然、制度というほどのものでもなくて。単純に働き方の縛りが少ないだけかもしれません(笑)。勤務中の昼寝が法律的に禁止されているわけでもないので、効率的に働けるのであれば昼寝をしてもいいよね、と。今では色々な社員が漫画を読んでいますし、昼寝もしています。

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お昼寝中のFULLER社員

荒川:逆に「これはNG」というものありましたっけ?

藤原:多分ない(笑)。どちらかというと、FULLERは制度というより、自由が許容される文化なのかもしれません。効率的に働けるのであれば、昼寝をしてもいいし、漫画を読んでもいい。

— 誰かが言い出して、決まったものなんですか?

藤原:昼寝をする人が出始めて、「別にいいかな」と思っていたら、みんなが昼寝をするようになりましたね。もし、ひどかったらひどかったで言えばいいだけなので。

— 確かに、効率的に働けるのであれば自由な方がいいですよね。

藤原:その働き方が一番、成果主義なのかなと思います。あとは今、1チーム6人と目の届く範囲でチームの大きさを切っているので、リーダーがメンバーの活動を細かく把握できる。もし進捗が遅れているメンバーが昼寝をしていたら、リーダーが注意すればいい。この組織体制だからこそ、自由な働き方が実現できていると思います。

— すごく、オン・オフの切り替えができそうですね。

藤原:もはや、オン・オフがつけやすいのかどうか分からなくなってきました(笑)。

荒川:ただ眠い状態で仕事をするよりは、寝てからやった方が圧倒的に効率が良いので、眠くなったら寝ます。

藤原:仕事をしているときはオン、帰宅したらオフという社員は少なくて。オンとオフがうまく溶け合っているような感じかもしれないですね。

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FULLER株式会社 アートディレクター山崎将司さん

— 近くから通われている社員も多いんですか?

山崎:はい。それもFULLERの特徴の一つかもしれません。電車通勤をしている人は2名のみで、残りの人は徒歩か自転車で通勤しています。

藤原:実は引っ越し補助の制度を設けていて。入社と同時に徒歩圏内へ引っ越してくる人が多いんです。

山崎:初めての経験なんですけど、すごく楽しいですよ。通勤途中に会社の人と会って一緒に出社すると、なんか学生に戻ったような気分が味わえます(笑)。時々、間違って「通学」と言ってしまうくらいです。

荒川:自分が住んでいるアパートには、自分以外に社員が4名住んでますよ。多分、他の会社ではないんじゃないですかね。

藤原:通勤にストレスを感じる人は多いので、通勤に時間を使うくらいなら、ギリギリまで寝て、働いた方がいい。そう思ったので、引っ越し補助制度を設けています。

バーカウンターも自分たちの手で。文化から作りあげていく、働きやすい環境

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FULLER株式会社 経営企画室 荒川善大さん

— 現在のオフィスには先日移転されてきたばかりとのことですが、どのような部分にこだわったのでしょうか?

荒川:”手作り”ですね。この動画を見ていただければ分かるんですけど、机やロッカーなどは全部自分たちで作ったんですよ。

— す、すごい!

藤原:上の階にデジタルファブリケーション機器が使える「KOILファクトリー」というスペースがあって。3Dプリンターやレーザーカッターなどを自由に使えるので、素材だけ調達して組み立てていきましたね。

— とはいえ、誰もができるわけではないですよね。

藤原:はい。なので組み立ての過程をモジュール化し、全員が机やロッカーを組み立てられるようにしました。

— オフィスに必要なものを、どんどん自分たちの手で作っていけるんですね。

山崎:弊社内にはバーカウンターがあるんですけど、これも勝手に出来上がってたものなんですよ(笑)。

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藤原:実は机やロッカーの組み立てと同時に、こっそり作っていて。移転と同時にオープンさせてみたら、意外と良いスペースになったんです。金曜日の夜に集まって、飲み会が開かれることもけっこう多いですよ。

荒川:ジムや温泉も無料で利用可能なので、ここだけで生活が完結しちゃうんですよ。

— ジムや温泉が無料?

藤原:ビルのオーナーである三井不動産株式会社のご厚意で、ジムや温泉は無料で利用できます。ちなみに、これも弊社の福利厚生の一環です。

山崎:自分は最近、ランニングをして温泉に入ってから、出社するようにしています。すごく健康的に働けているなと思いますね。

— すごく働きたくなりますね(笑)。

藤原:弊社は社員の6割が「高専生」という特殊な組織なのですが、全員が「FULLERだから働きたい」といって入社してきます。エンジニアだと「○○というプロダクト(サービス)をやっている会社だから働きたいと」いう理由で、プロダクトベースで働く場所を決める人が多いのですが、そういう人がいない。逆に弊社は時代の流れと共に提供するサービスも変わっていくので、プロダクトベースの人は合わないかもしれません。

— 高専生はどのような経緯で入社してくるんですか?

藤原:基本は紹介ベースです。弊社の役員が全員、高専卒なので仲間を増やしていくとなると、必然的に高専生になっていく。そして、友達が友達を呼ぶ。その結果、高専生が増えていきました。

他社と比べると若い組織ですが、全員が楽しめて働けていると思います。そして、それが会社の成長にもつながっている。こうやってオフィス環境を整え、働きやすさをサポートする制度を取り入れて良いことしかないなと思いますね。

もちろん、すぐに始めて上手くいくわけではないので、まずは「自由を許容する文化」を作り上げていきながら、制度を作っていくのがいいと思います。

— ありがとうございます!すごく魅力的は環境で、思わず働きたくなってしまいました(笑)。今後のご活躍、期待しています!

FULLERの現在のオフィスは、若手建築士として名の知れた水上氏が設計した。FULLERのオフィスは、KOILという、ベンチャー企業の成長に合わせた大小多彩なオフィススペース、誰でも会員になれば利用可能な国内最大級コワーキングスペースや、先ほど話にも出た3Dプリンターやレーザーカッターが使えるスペースがある複合施設ビルの一角にある。KOILでは、他の企業や個人事業主の人々との交流が日常茶飯事だという。オフィス設計を担当した水上氏はKOILの会員でもあり、今回の水上氏によるオフィス設計は、KOILでの交流を通して実現したとのことだ。

KOIL
水上哲也建築設計事務所

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