梅崎伸幸さん

日本初のフルタイム&完全給与制のプロeスポーツ集団「DetonatioN」を立ち上げた、梅崎伸幸氏の歩む道

2015.11.25

梅崎伸幸さん

みなさんは「eスポーツ」という言葉を聞いたことがありますか?「eスポーツ」とは、「格闘ゲーム」や「パズルゲーム」など対戦型のジャンルのゲームを使用し、主にオンライン上で対人同士の対戦を行う形式のゲームのことを指します。

「eスポーツ」の中でも最も人気のある「LOL(リーグ・オブ・レジェンド)」は、世界中になんと7500万人以上ものプレイヤーが存在すると言われ、近日中には待望の日本語化も予定されているなど、国内でも大きな注目を集めています。

今回お話を伺った梅崎伸幸さんは、3年ほど前に「LOL」のタイトルで世界一を目指す「DetonatioN FocusMe(以下、DetonatioN)」というチームを立ち上げ、連日国内外問わず繰り広げられるトーナメント戦やリーグ戦に参戦するなど、業界のパイオニアとして最先端を走り続けています。

ここではそんな梅崎さんが、日本初のフルタイム&完全給与制のプロeスポーツ集団である「DetonatioN」を立ち上げるに至った背景や、今後の活動を通して実現したいことを伺ってきました!

会社員としての兼業生活を経て、起業。現在はチームのマネージャーに

梅崎伸幸さん

−まずは梅崎さんの経歴をご紹介頂けますでしょうか。

梅崎:私はオンラインゲーム歴が16年ぐらいなんですが、もともと、大学を卒業した後は、東証1部上場の京都の会社に入って7年間ほど営業をやっていました。

その後、2012年には「DetonatioN」というチームを結成し、私も選手として活動していました。その年に行われたWCG(World Cyber Games)2012というゲームのオリンピックでは、私も日本代表として出場しました。それ以降、選手としては引退し、チームのマネジメント側に回っています。

最終的には、2014年12月に当時勤めていた会社を辞め、eスポーツ関連の会社を立ち上げたという経緯です。それ以外にも、2016年から開校される東京アニメ声優専門学校さんで常任講師として就任を予定しているなど、現在は幅広い活動に携わっています。

−もともとは営業としてお仕事をされていたんですね?

梅崎:めっちゃ、やってましたよ!バリバリでしたもん(笑)

−(笑)。そのときのゲームの位置づけとしては、仕事と両立ということに?

梅崎:両立ですね。当時、仕事は19時から21時くらいに切り上げて、そこから朝の2時ぐらいまでゲームしているような生活でしたね。いつも「眠い眠い」言っていました。

梅崎 伸幸さんDetonatioN Official Web』より

−営業としてのお仕事をこなしつつ、賞金がかかっている試合に出場して勝ち上がっていくと。

梅崎:2012年まではそうでした。でも辛いですよ。絶対もうできないと思っています。

−やっぱり、時間がないということですか?

梅崎:そうですね。結局チームがどんどん大きくなっていくと、スポンサーをつけなきゃいけないということで、そのやり取りだったり、資料作りをしなきゃいけなかったりするんですね。そんなことをやっているだけでも相当な時間がかかるんです。

−それでは、ご自身の営業のお仕事と並行してゲームの時間を確保し、その中で徐々にゲームの時間の比率を高めていき、最終的には完全にそちらに切り替えて、起業といったイメージでしょうか?

梅崎:そうですね。おっしゃる通りです。当時の収入って、賞金は別として、スポンサー料だけで考えると10万円ぐらいだったんですよ。なので、まさに身銭を削るような生活でしたね。ただ、私が会社を退職する間際には、いろんな企業さんから話をいただいて、スポンサー料が引き上がるなど、一定の額に達するようになっていました。

安定を捨ててゲームの道へ。踏み出したきっかけは「チーム」への想い

梅崎伸幸さん

−ゲームの道を志すと決意されたときに、家族や周りの反応はいかがでしたか?

梅崎:まあ、鼻で笑われましたね。特に両親は「もうあなたの人生だから」と、半分あきらめですよね。「そんないい会社に入ったのに何で?」と言われましたけど、私は何を言っても聞かない子なので(笑)。周りは非難する人が多かったんじゃないかなと思います。もう一か八かですもんね。でも、今はやった結果、まあ運よく成り立っていますけども。

−ご自身の中では、わりと自然にというか。一大決心という感じではなかったんですか?

梅崎:会社に「辞める」と言うときは一大決心でしたよ。既存のお客さんのこともありましたし、私だから仕事を依頼すると言ってくれたお客さんもいました。それに私自身、当時の仕事は決して嫌いではなかったので。あとは、安定を捨てるということに関しては、やっぱり決心が必要でしたね。

−それでも、一歩を踏み出せた大きな要因は何ですか?

梅崎:一番のきっかけは、このチームが2014年に出場した、東京ゲームショウでの大会のグランドファイナルの試合です。今年もそうだったんですが、去年ももう完全な負けムードだったのを、一気に大逆転勝利して・・・。私、そこでめっちゃ泣いちゃったんですよね。そこでの感動が忘れられません。そしてこのチームを、もっと周りから認められる存在にしたいという気持ちが強くなり、もう会社を辞めようと。この業界に骨を埋めようと、決意しましたね。

Logicool® | G 勝利の方程式 in TOKYO GAME SHOW 2014

あの日の感動をもう一度。ロジクールが伝えた「eSports」という情熱を、皆さん、ぜひご覧ください。L.JL Grand Championship / DetonatioN FocusMe vs Rascal Jester and DetonatioN BYCM – DustelBox etc.Copyright ©2014 LJ LEAGUE All Rights Reserved.League of LegendsおよびRiot Gamesは、Riot Games, Inc.の登録商標です。

Posted by DetonatioN Gaming on 2014年10月16日

(ぜひ『東京ゲームショウ2014年』での熱狂の様子をご覧ください!)

−映像を見ていると、そのときの興奮が伝わってきます。

梅崎:僕の中では結局、それが原点ですね。この業界を世に広げていこうとは思っていますが、最終的にはこのチームを、世界の頂点に立たせるために、やっているだけだという。まあ、ちょっと変わっていますよね。

−「個人」ではなく、「チーム」で実現するというところに価値を見いだしている、と。

梅崎:そうですね。日本でこういう取り組みやっているところって、まだ、ほとんどないんですよ。市場がまだまだ伸びていないというのもあるのかもしれないですが、だったら、自分たちが“パイオニア”として道を作ろうと。一度前例を作ってしまえば、後を追って来てくれるだろうと思っているので、そういう気持ちでやっていますね。

−前編はここまで!後編では、2015年の2月に設立されたゲーミングハウスの設立における狙いや、梅崎さんの業界へかける想いについて伺っています。こちらもお楽しみに!

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