otsukakagu_002_R

超絶高機能! 大塚家具が自信を持ってオススメするワーキングチェア10選

2017.02.20

otsukakagu_000_R

■座りすぎは健康を害する! そうなる前の自己投資

「座っている状態が1日6時間以上ある人は、3時間以内の人に比べて、15年以内に死ぬ確率が40%増える」

アメリカの研究発表に基づいた、「座りっぱなしで仕事をしている人の健康リスク」が一時話題になりました。このショッキングな数字は、欧米ではかなり深刻視されていて、就業中の座っている時間を減らすため、立ったままデスクワークが可能なスタンディングデスクの流行につながったとも言われています。

この記事を書いているライターも、かれこれ5時間ほど椅子に座った状態で原稿を書いたり、資料を集めたり、息抜き代わりにSNSをチェックしたりしています。腰痛、肩こりはデスクワークをする人の現代病と言われますが、取材以外はほぼ1日中パソコンの前にいるライターは、この方面のスペシャリストとも言えます。

ライターにとって椅子は、キーボード、マウスやマウスパッドなどと並んで重要な仕事道具。そこで今回みなさんにご紹介したいのは、「長時間座りっぱなしで働く人」を対象に「できるだけ身体の負担を減らす」ように設計された、プロが使う高機能ワーキングチェアです。

otsukakagu_001_R

協力してくれたのは、「幸せをレイアウトしよう。」でおなじみの大塚家具さん。この手の高機能ワーキングチェアがこれでもかと並ぶ有明本社ショールームにお邪魔し、なかなか試座する機会のない高級、高機能ワーキングチェアを担当者の商品説明とともにご紹介いただく贅沢な時間を過ごしてきました。

otsukakagu_002_R

高機能ワーキングチェアの品揃えでは日本でもトップクラスだと思われる大塚家具 有明本社ショールームで出迎えてくれたのは、アシスタントマネージャーで、スリープアドバイザーでもある小澤勇二さんと小湊絵里夏さん。お二人にガイドをしてもらいながら高機能ワーキングチェアをご紹介します。(取材・文 大塚一樹)

■1:アーロンチェア ハーマンミラー(アメリカ)
メーカー希望小売価格 233,280円(税込)

otsukakagu_003_R

ワーキングチェアの代名詞と言えば、米ハーマンミラーの『アーロンチェア』。ワーキングチェアに興味がない人も、この形の椅子を見たことがある人もいるのではないでしょうか。

「やはりアーロンチェアを指名買いされる方は多いですね」と小澤さん。お値段もかなり高級な部類に入ることもあって、ライターやマンガ家などの座り仕事族にとっては“憧れのマスターピース”的な存在。いつかは手に入れたいアイテムなのです。

ビル・スタンフとドン・チャドウィックという2人のデザイナーがこのチェアをつくるに当たって意識したのが「人間を中心に据えた」デザイン。人間工学的な要素と洗練されたデザインが調和したフォルムは、1994年の登場以来少しも色褪せることなく、働く人たちをサポートし続けています。

現代の高機能ワーキングチェアの原型となったアーロンチェアは、体重が分散されるように計算されたメッシュの座面と背もたれが大きな特徴。座ってみるとわかりますが、ふわふわした「浮遊感」のある座り心地。硬い椅子に座っていると足がしびれることがありますが、そんな心配はまったくありません。そんな軽さを持ちながら「包まれている」ようなホールド感、安心感もあるのがアーロンチェアの傑作たる由縁です。

otsukakagu_004_R
otsukakagu_005_R

高機能ワーキングチェアは、基本的に背もたれに背中をピッタリつけて仕事をする前提でつくられています。背もたれに寄りかかると腰の部分が浮き、そこに負担がかかることがありますが、これを解消するのが、可動式のポスチャーフィットと呼ばれる機構。背もたれの裏にあるパッドが背中の隙間を埋めるべく可動して座る人の体型に合わせて調節してくれるのです。そのほかにも角度などをこまかくカスタマイズでき、調整次第で“あなた専用チェア”に染め上げることができるのです。

■2:ミラ2チェア ハーマンミラー(アメリカ)
メーカー希望小売価格 137,160円(税込)

otsukakagu_006_R

「アーロンまでは手が出ないけど……という方に人気」と紹介されたのが、この『ミラ2チェア』。アーロンチェアの基本コンセプトを継承しつつ、より現代的にアレンジされたのがこのチェアです。

アーロンチェアは、どちらかと言えば1人で黙々と仕事をこなす「籠もり部屋」での使用シーンが思い浮かぶのですが、ミラ2チェアは、オープンなオフィスで複数の人とコミュニケートしながら仕事をするイメージ。実際にミラ2チェアのコンセプトにも「共同作業」というフレーズが入っています。座ったり立ったりを繰り返し、キャスターを駆使して、隣のデスクまで移動するなど、現代のオフィス環境で想像される動きに即座に「追随する」のがウリのワーキングチェアなのです。

otsukakagu_007_R

背面に用意された「バタフライバック」は、サスペンション力を大幅に向上させ、ミラ2チェアの特長である追随性、「座った瞬間にフィットする」性能を担保します。軽量化、小型化も日本のオフィス環境、住宅環境を考慮すれば大きなメリットと言えるでしょう。

■「前傾か後傾か」それが問題だ

有明本社ショールームでも、指名買いが多いというアーロンチェア・ミラ2チェアが人気があるのにはいくつか理由があります。

ワーキングチェアは、前屈みの姿勢を前提とする「前傾タイプ」と背もたれに体を預けるようにして座る「後傾タイプ」に大別されます。一般的に前傾タイプはデスクに置いた書類に直接何かを書き込んだりする作業に適していると言われています。一方後傾タイプはパソコンのキーボードを使うために適した姿勢になるようにアジャストされています。

アーロンチェアをミラ2チェアは「前傾タイプ」。1994年にアーロンチェアが登場したときと現代ではパソコンの普及率、働き方自体が変化していて、前傾タイプより後傾タイプが増えているのです。

otsukakagu_008_R
↑前傾姿勢もとれるアーロンチェア

otsukakagu_009_R
↑後傾姿勢を基本ポジションにするエンボディチェア

それでも前傾タイプのアーロンチェア、ミラ2チェアに人気があるのは、日本人の骨格や姿勢にあるという予測が立てられます。

ディスプレイの前で集中しているときの姿勢を思い浮かべてください。かなり「身を乗り出して」画面に見入っていませんか? 集中しているときに背もたれから背中が離れているようでは、せっかくの機能も意味がありません。自分の普段の座り方を意識すると「前屈み」がしっくりくると感じる人が多く、結果としてアーロンチェアの座り心地がいいという人が多いそうです。

一方、欧米では、デスク自体を傾けた後傾姿勢でデスクワークをすることも珍しくありません。こちらの方が人間工学的には体に負担が少ないそうなのですが、日本人のマインドとして「背もたれに寄りかかる=リラックスしている」つまり集中していない、という思い込みがあるというのも事実でしょう。

■3:エンボディチェア ハーマンミラー(アメリカ)
メーカー希望小売価格 212,760円(税込)

ハーマンミラー社の製品が続きますが、同社がアーロンチェアに続く、IT時代のスタンダードとして発売したのが、骨組みのようなユニークな背面のサスペンション機構を持つ、エンボディチェアです。

otsukakagu_010_R

座った姿勢で体のどこにも負荷がかからないように設計されていて、「心拍数を下げストレスを軽減するチェア」というのが売り文句になっています。座面で気になるももの圧迫も、座面自体をスライドさせて長さを調節できるため、血流を妨げることがありません。

「座ることは体に悪い」という課題に対して、アーロンチェアのデザイナーの一人、ビル・スタンフとジェフ・ウェーバーが導き出したのが、パソコン使用前提で長時間座り続けても高いパフォーマンンスを維持できるチェアという付加価値でした。カタログみたいな言い回しになりましたが、血流を妨げないことで脳に供給される血液が確保され、仕事の能率が上がるというのは説得力があります。

■4:エルゴヒューマンチェアPRO 関家具(日本)
メーカー希望小売価格 161,676円(税込)

otsukakagu_012_R

抜群のコストパフォーマンスで人気なのがエルゴヒューマン。今回ご紹介いただいたのが「全部盛り」のPROのオットマン付きモデル。オールメッシュ、各種の調整機能など高機能チェアの必要条件を満たしながら、アーロンチェアにはないヘッドレスト、オットマン(フットレスト)を装備しています。写真はタブレットスタンドまで付いていますね。

「頭にサポートがあった方がいいという人は多い」と小澤さんも言いますが、およそ体重の10%を占めると言われる重い頭をサポートするヘッドレストをマストとするお客さんも多いそうです。

エルゴヒューマンが威力を発揮しそうなのが、休憩時。リクライニング機構により、体を伸ばすことができ、フットレスト、ヘッドレストが仮眠にも威力を発揮します。いま流行の仕事効率を高めるお昼寝「パワーナップ」にも最適ですよね。

otsukakagu_013_R

■5:ジェスチャーチェア スチールケース(アメリカ)
メーカー希望小売価格 193,968円(税込)

otsukakagu_014_R

アメリカのオフィス家具の老舗、スチールケースが世界6大陸、2,000人以上を対象にさまざまな座位姿勢の調査を実施した上で設計したのがこのジェスチャーです。現代的なチェアらしく、移動、可動性を重視していて、高機能ワーキングチェアとは思えないほどシンプルでモダンなデザインです。

「この椅子の特徴はヒジのサポートですね」。小澤さんがヒジ掛けに触れると、これまでのどのチェアよりも自由にアームが動きます。

otsukakagu_015_R

「肘掛けなんていらない」と思っている方もおられるかもしれませんが、キーボードを打つときにヒジのサポートがあるのとないのでは天と地ほどの違いがあります。1日数万字を打たないと生活ができないライター稼業には、このヒジ掛けのアームが内側、逆ハの字に動いてくれるのがなんともうれしいのです。

■6:コンテッサチェア 岡村製作所(日本)
メーカー希望小売価格 204,768円(税込)

otsukakagu_016_R

岡村製作所さんが誇る高機能ワーキングチェアがコンテッサ(写真右)です。工業製品製作の難易度が極端に上がると言われる曲線をふんだんに使った流麗なデザインはもちろん、日本メーカーらしい直感的な操作が魅力です。

座面の高さとリクライニングの調整は、アームレストの先端にあるレバーで操作するため、本当に操作が簡単。その他の高機能ワーキングチェアが、カスタマイズ性をウリに多くのレバーや機構を備えているのに対し、調整項目を減らさず操作箇所だけを限定する心遣いはさすがオカムラ!直径75ミリの大径キャスターや、背面にジャケットを掛けられるオプションを用意するなど、日本のオフィス環境にマッチした工夫も随所に見られます。

■7:バロン 岡村製作所(日本)
メーカー希望小売価格 157,572円(税込)

コンテッサの座り心地をそのままに、基本性能をコアにカスタマイズ性を高めたのがバロン(写真左)です。コンテッサより少し座面が小さく、コンパクトにつくられているので、オフィスのレイアウトに制限がある場合でも導入しやすいのが特徴です。

otsukakagu_018_R

仕事の効率化、職場環境の整備のため、オフィス全部でバロン導入!なんて会社が増えると“ブラック化”が問題視される日本の労働環境も少しは良くなるんじゃないですかね。もちろん「座り心地が良いから残業できるよね」なんてプレッシャーはなしで。アームレスト、ハイバックの有無など用途に応じてカスタマイズが可能な自由度の高いワーキングチェアです。

■8:ONチェア ウィルクハーン(ドイツ)
メーカー希望小売価格 237,600円(税込)

otsukakagu_019_R

質実剛健のドイツメーカー、ウィルクハーンがケルン体育大学と共同で5年を費やして開発したのが、ON.チェアです。

「このチェアはほら、横に加重すると」小澤さんが実演してくれたのが、椅子に腰掛けた状態でフロアにあるものを拾う姿勢。トリメンションと呼ばれる機構のおかげで、前後だけでなく、左右、ナナメの動きにもチェアが追従して可動してくれます。

otsukakagu_020_R

メーカーは「世界初の三次元シンクロメカニズム」とうたっていますが、この機構のおかげで、座面の圧力分散、微妙な荷重変化にも対応できる科学的な実証がされているとのこと。ドイツ製という説得力も相まって、注目のワーキングチェアです。

■9:Xair(エクセア) チェア 稲葉製作所
メーカー希望小売価格 202,932円(税込)

otsukakagu_021_R

長い歴史を持つヨーロッパのチェアデザインと、日本の物づくりを融合させた革新的な機能とデザインで注目を集めているのが、稲葉製作所のXair(エクセア)。幅広いジャンルで世界的に活動している工業デザイナー、奥山清行氏がプロデュースしているそうです。奥山氏はポルシェ、フェラーリ・エンツォフェラーリ、マセラティ・クアトロポルテなどのカーデザインを担当したすごい人。Xairも滑らかな曲線で構成されたフレームが美しい、スタイリッシュなチェアになっています。

otsukakagu_022_R

「もちろん機能も考えられているんですよ」小澤さんがいろんな意味でプッシュし始めたのは、背面にあるエアーランバーサポート。加圧ボタンをプッシュすることで空気が送られ、柔らかなフィット感を得られます。もちろん減圧ボタンもあるので微調整も可能。空気で調整する機能はこのチェアだけかもしれません。

■10:Cassico(カシコ)チェア イトーキ(日本)
メーカー希望小売価格 84,888円(税込)

otsukakagu_023_R

沢山のチェアを実演しながら紹介してくれていた小湊さんがぜひ紹介したいと教えてくれたのが、女性のためのワーキングチェア、イトーキのCassico(カシコ)チェア。見るからに小ぶりで女性的な曲線が優しげですが、女性目線の工夫が満載。

「レバー類もネイルなどを傷つけないように丸みを帯びているんですよ」。たしかに、ワーキングチェアにありがちなメカメカ感、重厚感とは縁遠い、“丸さ”が前面に出ています。女性のお悩みといえば、下半身のむくみ!これにもカシコならではの対策が。

「座面が前下がりになるんです」

座面のサイズを調整する機構は他のチェアにもありますが、カシコは座面中央部から先が下に折れるサーキュシートを採用。太ももの圧迫がなくなるだけで、着圧ソックスいらずになるとかならないとか。女性と男性の骨格や筋肉の違いに注目したチェアが普及することが、日本のオフィスのダイバーシティ、女性の社会進出に貢献するのではないでしょうか。

■まとめ

座っていることはリスク。そんな考えが一般的になってきました。死に関する研究結果は反証されたり、検証されたりしているので、そこまで確度の高い情報ではないかもしれませんが、デスクワーク中心の働き方が運動不足につながり、健康を害するのは間違いないでしょう。

「パソコン仕事ですか?」

マッサージに行く度に聞かれるこのフレーズ。肩こりが首に、首から頭痛にまで発展すると、仕事どころではありません。そんな事態を少しでも緩和するための強い味方が、正しい姿勢の獲得と体の負担軽減を同時に叶えてくれる高機能ワーキングチェアです。

値段はお高め、買うには相当な吟味が必要な高機能ワーキングチェアは、「座ってみること」からすべてが始まります。逆に言えば、座れば“違い”がわかります。

今回はほぼ定価10万円オーバーの、本格的な高機能ワーキングチェアを中心にご紹介しましたが、大切なのは自分の体、使い方に合っていること。座っている時間が長い人、ワーキングチェアを仕事道具として考えられる人は、自分への投資をしてみてはいかがでしょう。

<取材協力>
大塚家具・有明本社ショールーム
http://www.idc-otsuka.jp/item/from_item/workchair.html

<了>

このトピックスをみんなとシェアする
このエントリーをはてなブックマークに追加
otsukakagu_002_R

この記事が気に入ったら

Work Switchの最新情報をお届け



Follow on twitter