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出産・育児・夫の転勤・親の介護…女性にキャリアを断念させない、新制度活用3つのコツ!

2016.08.24

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人生において、女性がキャリアをあきらめざるを得ない局面はさまざまなものがあります。

すぐに思い浮かぶのは妊娠に出産と育児。周囲の協力や環境に恵まれて産休・育休で退職を逃れても、その先にはキャリア女性ならではの新たな問題が次々と立ちはだかります。

たとえば、夫の突然の転勤。両親の介護。そうした時、女性はどうすればよいのでしょうか。

働く女性に起こりうるそうした事態を乗り越えながら、自らが築いたキャリアを手放さない方法はあります。それは、法制度をうまく活用すること。では、具体的にどんな仕組みがあるのでしょうか。その詳細を、紹介していきます。

1.社会保険料免除に短時間勤務など、産休・育休制度も進化中!妊娠、育児でキャリアをあきらることがない時代に。

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多くの女性が迎える妊娠から出産、育児をサポートする産休・育休関連の各制度も、その詳細を知っているのと知らないのでは、大きく変わってきます。漫然と取得するだけではいけません。制度に「乗っかる」のではなく、積極的に「活用する」意識が大切です。

産前産後休業保険料免除制度

2014年に改定された「産前産後休業期間中の保険料免除」。社会保険の被対象者であれば、産休・育休中の保険料が免除されます。これによって企業側の負担もなくなるため、妊婦や育児中の母親にとってより休みやすい環境が整備されました。

社会保険・厚生年金保険料は事業主と被保険者で折半となっていますが、本人からの申し出と事業主からの手続きがあれば、双方の負担が免除されます。ただし、同制度を利用するには休業前後ではなく、休業期間中に申請する必要があるので、注意しましょう。

短時間勤務制度

いわゆる「時短勤務」も、もともとは育児・介護休業法で定められた制度で、3歳未満の子どもを育てていることが利用条件となります。すでに多くの企業が取り入れていますが、実は1年以上の雇用実績と所定労働時間で週3日・1日6時間以上の勤務実績があれば、契約社員やパート勤務でも適応されることはあまり知られていません。

ただし、この制度に関しては、企業体質や勤務スタイルによって取得の仕方や期間、評価が分かれます。利用中の給与減はやむなしとしても、元の給与額にみなし残業代が含まれている場合は、大幅な減額も覚悟しなくてはなりません。

また、だれもが頭を悩ませるのが「周囲へ負担をかけることへの罪悪感」。快くフォローしてくれる上司・同僚や部下がいる職場環境までは、残念ながら法は保証してくれません。

しかし、企業によっては、そんな時短勤務のデメリットを軽減しようとする動きもあります。家族のサポートが受けられる日はフルタイムで、そうでない場合は時短と、勤務パターンが自由に選べる高島屋がその例です。フレキシブルで効率的な勤務体制で、周囲へ負担をかける罪悪感は軽減されます。

また、オンラインでの勤怠管理システムを活用し、在宅と時短勤務を組み合わせてフルタイム扱いの勤務形態を採用している企業も出てきています。待遇・人事面での評価を下げずに育児もキャリアも守る。法制度をうまく活用すれば、そんなワークスタイルは決して不可能ではないのです。

2.急な夫の転勤でも大丈夫。配偶者に同行して休業できる先進的な取り組みも!

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子どもがいない夫婦でも、女性のワークライフを阻む落とし穴はあります。たとえば、配偶者の転勤が決まった時。妻である女性の選択肢は、「退職」がほとんど。こんな場合でもキャリアをあきらめないプランをチェックしてみましょう。

配偶者同行休業制度

配偶者の転勤に同行する場合の休業制度で、2013年から国家・地方公務員を対象に法制化されました。その後、丸紅や資生堂、キリンビールなど民間の大手企業が導入し、同制度への注目が高まっています。この制度を施行する企業の多くは、配偶者が社外の場合でも適応可能としている点も見逃せません。

また、P&Gや損保ジャパンでは、パートナーの転勤にあわせて社員が異動でき、その赴任先でキャリア継続が可能な「配偶者転職同行制度」を採用。そのほかにもアサヒビールのように海外赴任の場合は、転勤先で語学研修を受けることを条件に休業を認めるなど、業態によって制度のバリエーションも多様です。

このように制度への理解とメリットがさらに広まれば、民間を対象とした法制化もそう遠くないかもしれません。

配偶者の転勤による退職者の再雇用制度

配偶者の転勤によって退職せざるをえなかった方の将来的なキャリアをサポートする制度としてユニークなのが、三井物産が採用する再雇用制度。勤続3年以上の総合職を中心に、国内・海外問わず配偶者の転勤に伴う離職をした社員に対して、最長5年以内であれば再雇用の対象として面接が受けられるという制度です。

配偶者の役職や業態によって転勤期間が長期にわたるケースもありますが、この制度によって同行のため妻(もしくは夫)が退職した場合でも、復職に向けてゼロから再就職先を探す必要がありません。企業にとっても必要な人材であれば、有為な制度といえるでしょう。

3.子どもだけじゃない、親も大切にしたい。介護もキャリアも両立させる改正 育児・介護休業法が2017年1月1日より施行!

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2015年の総務省の労働力調査では、家族の介護・看護を理由とした離職者がついに15万人にものぼりました。たび重なる不安と実質的な負担に、キャリアをあきらめざるをえなかった方は多いのではないでしょうか。しかし、こうした介護・看護についても、心強い就労支援があります。その柱となるのが、2017年の1月1日より施行される新しい育児・介護休業法です。

介護休業・休暇の分割取得

介護で取得するひとまとまりの休みを保障する介護休業は、これまでは一つの症状で1回しか利用できませんでした。そのため、介護施設探しやケアマネジャーとの打ち合わせなどでは取得しにくいという問題がありました。

改正後にはそれが「3回を上限として分割取得が可能」になります。

また、通院の付き添いなどで取れる単発の休みである介護休暇に関しては、現行では1日単位の取得が基準ですが、これも半日単位での取得が可能になります。短時間で終わる付き添いでも介護休暇が取れるようになり、ハードルが下がったのです。

介護のための所定外労働の制限

事業主は、要介護状態にある家族の介護にあたる社員に対して、「時短勤務もしくはフレックスタイム制度を適応」、「介護サービス費用の助成その他これに準ずる制度」のいずれかの措置を講じなければいけません。

現行法では、時短勤務の取得は介護休業との通算で93日以内とされていますが、改正後は、介護休業を別として、3年間で2回以上の時短勤務の利用が可能となります。それだけでなく、残業免除制度(1か月以上1年以内)も今回の改正で加わりました。時短勤務と残業がなくなることで、介護にあたる時間が増やせるようになるのです。

国や企業の新たな取り組みを活用してキャリア継続を!

このように出産・育児・夫の転勤・両親の介護など、女性のキャリアをサポートする法制度は整備されつつあります。企業によって取り組みも異なるので、今働いている会社の制度を確認してみることも大切ですね。

女性にキャリアを断念させない仕組みを上手に活用して、キャリア継続への糧にしていってください。

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