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味の素から学ぶ、労働時間短縮に向けて、理想的な労使関係を結ぶための「隠し味」とは?

2016.04.22

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労働時間短縮への取り組みは、社員のワークライフバランスやダイバーシティを尊重するために大切なことです。一方で、制度的に労働時間短縮を利用しようと思っても、上司や同僚の目が気になって、うまく利用できない社員がいます。

仕組みを整えるだけではなく、労働時間短縮を確実に実現するための手法を、先進的な取り組みをしている味の素を例に考えていきましょう。

2017年から所定労働時間を「7時間15分」に短縮する味の素の取り組み

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1日あたりの所定労働時間といえば、多くの企業が8時間としているのではないでしょうか。これに対して、2017年4月から1日あたりの所定労働時間を7時間15分とするのは、味の素です。
現在、同社の所定労働時間は7時間35分、さらに20分短縮しようという先進的な取り組みです。もちろん、所定労働時間を短縮したからと言って、基本給を変えることはありません。

これにより同社は、食品業界のなかでも主力業態が近いカゴメやキューピーを上回る「1時間あたりに換算した賃金」となります。少ない労働時間で高い付加価値を生み出す同社の労働時間短縮の取り組みには、どのようなポイントがあるのでしょうか。

味の素が取り組む「労働時間短縮のポイント」は4つ!

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先進的な労働時間短縮への取り組みを進める味の素ですが、そのポイントは4つです。

1. 社員の意識改革
労働時間短縮に向けて、社内の仕組みを整備することは当然ですが、同じくらい重視しているのが、それらを利用する社員の意識改革です。

2. 労働時間短縮の取り組みの全社展開手法
いわゆるトップダウンで労働時間短縮に取り組むのではなく、「各部署への権限移譲」と「人事部によるアシスト」を重視して全社展開します。

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3. ワークライフバランスやダイバーシティの尊重
労働時間短縮そのものを最終目的とするのではなく、社員のワークライフバランスやダイバーシティを実現する手段のひとつとして考えます。

4. 経営トップのコミットメントによる裏付け
トップ自らが経営理念として「人に対する考え方」を宣言することで、労働時間短縮実現への各施策に紐づけされて、全社に浸透していきます。

労働時間短縮に向けて、社員を委縮させないためには「価値観の浸透」が大切

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労働時間短縮に向けて、社員の意識改革が進まないと、どのような問題が起こるのでしょうか。

制度として時差出勤や在宅勤務を利用しようと思った社員が、上司から「生意気だ、身勝手だ」と思われるのではないか、評価が下がるのではないかという考え方を持ってしまうと、ワークライフバランスやダイバーシティの実現は遠ざかります。

味の素の先進的な取り組みからわかることは、会社が社員の自主性や多様性を尊重すること、社員も会社の経営理念に応えて利益に貢献しようとすること、この2つが強力な信頼関係として結びつくことによって、理想的な労働時間短縮を実現できるということです。

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