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海外転職にもエージェントを。当事者が語る成功の秘訣(前編)

2017.01.27

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いつかは海外で働きたい。そう強く思いながらもなかなか行動に移せないビジネスパーソンの皆さん、転職エージェントへの相談を検討したことはありますか? 国内マーケットで活用するイメージが強い転職エージェント、実は海外転職の際にも強い味方になってくれるのです。

今回は、世界を相手にする仕事に就いた元求職者たちと、彼らの転職を支援し『グッドエージェント賞2016』各賞を受賞した2人の転職エージェントを取材しました。夢の実現に向かって、彼らはどのような道すじを作ったのか? それぞれの視点から話を伺っています。前編となる今回は、株式会社Youth Planetの堀田誠人さん、および彼がサポートした元求職者の方にインタビューをしました。

グッドエージェント賞とは?
毎年1回、株式会社リクルートキャリアが主催する、転職エージェントを対象とした賞。紹介人数といった定量的な実績ではなく、「どれだけ真剣に転職者や採用企業のことを考え、エージェントとしての仕事をしたか」という定性的な評価基準をもとに、有識者による審査が行なわれる。審査基準は「求人企業・求職者への踏み込み度」「協働性」「新規性」の3つ。企業や求職者の本質的課題をとらえ、『人』が介在しなければ生み出せなかった高いレベルのマッチングを成し遂げた案件」が厳選して決定される(参照

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■単発で関わるだけでは意味がないと思うんです

株式会社Youth Planetの堀田誠人さんは、シンガポール在住の日本人向けフリーペーパーを発行する企業と、海外で働くことを夢見ていた25歳の女性をつないだことが高く評価され、グッドエージェント賞の大賞を受賞しました。

求職者の夢の実現のため、彼女の営業スキルと英語力を向上させるべく、なんと2年間もの間伴走。クライアントと働き手を仲介するにとどまらず、求職者個々のライフタイムに寄り添い、キャリア支援を実現しています。営業畑でスキルを磨きながら、転職と海外勤務の夢を叶えた求職者の女性と、それをエージェントとしてバックアップした堀田さん。それぞれの経緯を聞いてみました。

――グッドエージェント賞“大賞”を受賞できた要因は、どこにあると思いますか?

堀田誠人(以下、堀田) 転職後も、ずっと接点を持ち続けていることではないかと思います。他のエージェントさんは単発がほとんどで、転職させたらお別れ。弊社が気を配っているのは、その後の関係をずっと構築していくことです。そこが評価されたのではないかと思います。

――エージェントの仕事を始めて4年目ということですが、それまでは別業界に?

堀田 そうです。銀行にいたんですが、4年目に転職して人材業界に入りました。もともとは起業をしたくて、銀行に勤めながら副業で学生の就職活動支援をやっていました。ところが、その支援活動の収入が本業の年収を超えてしまって(笑)。そのまま起業することも考えたのですが、銀行では身につけられなかった、就職活動支援のノウハウや経験を積むために株式会社インテリジェンスのシンガポール現地法人に転職し、就活支援の業務に携わったんです。

当時は、営業を担当していました。クライアントはシンガポールにある日系企業がメインで、求職者は現地在住の方を紹介していました。その後2014年に、株式会社Youth Planetを日本で創業しました。

――大賞を受賞した案件のクライアント企業は、シンガポールで発行されている『週刊シンガライフ』さんですね。国外の求人を、国内で採用することは可能なのでしょうか?

堀田 はい、可能ですが、国外に渡る人材紹介は、許認可を取得する必要があります。たまたま今回のケースは、社長が個人事業主として日本国内で採用活動を始めていたため、国内での採用が実現しました。

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■経歴書の見栄えをよくする戦略立案

――今回のケースも含め、海外で働きたい求職者にはどういうパターンがありますか?

堀田 3つのパターンがあります。1つは、語学留学からの現地就職。2つめが、ワーキングホリデー。3つめが、日本国内でしっかりと力をつけた上での現地就職。
 
1つめの「語学留学からの現地就職」というケースは、例えば海外のコールセンターで日本語を扱うものが該当します。海外で就労体験をしてみたい方にはいいでしょう。2つめのワーキングホリデーも、日本企業が経営する日本食レストランや、日本人向けホテルの日本語デスクをやるイメージです。3つめが、しっかりと力をつけた状態で、本当の意味での現地就職。今回受賞した求職者のケースは、こちらに当てはまります。

――今回の求職者の方は「海外で働きたい」と相談してきたのですか?

堀田 それが、最初は「土日休みの仕事を」という相談で、「海外で働きたいという相談ではなかったんです(笑)。彼女は、社会人1年目でした。ブラックな労働環境の会社に勤め、年間わずか3日しか休みを取れず体調を崩してしまって。でも、ネガティブな動機での転職は本人のためにならないという思いがあって、「将来どうしたいのか?」と聞いていったら「海外で働いてみたい」と。

その先に「起業やNPOを立ち上げ、世界を良くするようなサービスを」という希望があったんです。それなら国内で力をつけ、海外でも責任ある仕事を任せられるようにしたほうがいい、と思いました。

――国内でつける力というのは具体的には?

堀田 彼女の場合、語学力と営業力でしたね。海外での仕事を紹介するなら、シンガポールでのセールスが頭にありました。1つめの語学力の向上は、彼女自身にも努力してもらう。2つめのセールスに必要な営業力をどうするか。そこで、当初の彼女の希望「土日が休み」でもある国内での金融系の仕事を紹介しました。

――いきなりシンガポールでの仕事ではなく、営業力を身につけられる仕事をまず紹介したのですね?

堀田 実は、営業力を身につけるだけではありません。シンガポールは就労ビザが取りづらいんです。そこをクリアするには、ある程度の学歴や職務経歴が大事です。金融系は営業実績を数字で表現しやすく、職務経歴の見栄えがよくなります。結果、就労ビザを取りやすくする目的もありました。

――国内での仕事で営業力を身に着けた後、彼女はシンガポールで働き始めたわけですね。今や、シンガポールでも飛ぶ鳥を落とす勢いの成長ぶりだとか。

堀田 そうですね、シンガポールではその会社自体も、彼女自身も成長ぶりがすごいです。シンガポールには情報誌が7紙あって、ほとんどが創刊10年以上です。その中で、創刊5ヶ月で広告掲載社数が上位から3番目になっているそうです。

――素晴らしい活躍ですね。最後に、海外での仕事につきたいと考える読者にアドバイスをお願いします。

堀田 まずは行動すべきです。海外就職は、意外と縁遠くないです。英語力は間違いなく必要なので勉強からでも行動を始めましょう。あとは、説明会へどんどん参加するだけでもいいです。何が自分に合って、何をしなければならないのか、行動しないと何もわからないですから。

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■「堀田さんは、一緒の目線で進めてくれました」と求職者も大満足

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(写真 シンガポールのオフィスで勤務中の転職者女性)

――転職に向けてどう行動しましたか。

求職者 海外で働くことは、夢でした。堀田さんに相談して以降、転職を現実的に考え始めました。とはいえ漠然とした不安もあったので、現地の情報収集や英語の勉強に尽力しました。

――転職のためにエージェントを活用した理由は?

求職者 自分で転職先を探すよりも、多くの求人の中からスキルや希望に沿った求人情報を紹介してくださり、中立の意見をいただけるメリットを感じました。特に堀田さんは、初対面の時から上から目線でなく一緒の目線で進めてくださったので、安心して転職活動ができました。

――現在、シンガポールでどういったお仕事をされているのでしょうか。

求職者 日本人向け生活情報誌の立ち上げから携わり、新規顧客を獲得する広告営業をしています。営業をやりつつ、特集企画を立てたり紙面の編集をすることもあります。

――海外に関する仕事に就きたいと考える方にアドバイスを。

求職者 「海外で働きたい!」そう強く思っている方は、実現できる素質をすでに持っているんじゃないかと思います。私は堀田さんとの出会いがきっかけで夢を叶えました。堀田さんが「海外で働きたい」という思いを引き出してくだったことで、今の私があります。

「実現できそうにない」と諦めていたのですが、どう努力すれば実現できるのか堀田さんが教えてくれました。大事なのは少しの勇気を持って、夢を言葉にすること。そして、どんな形でも日本を飛び出して海外に行くという行動を起こすことだと思います。

「土日休みならどこでもいい」という求職者の消極的な要望から、本人の中にくすぶっていた海外勤務への思いを引き出し、2年におよぶパートナーシップで実績とスキルをつけ、夢の実現に導いた堀田さん。そのエージェントとしての矜持には、大賞受賞も納得と思わされました。

後編では、グッドエージェント賞の『オーディエンス賞』を受賞した「ケース2」をご紹介します。

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